原油反落。主要株価指数の反落などで。21.94ドル/バレル近辺で推移。 金反落。ドルインデックスの反発などで。1,765.25ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反落。20年09月限は10,060元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反落。20年06月限は280.8元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで973.85ドル(前日比37.75ドル縮小)、円建てで3,293円(前日比48円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(4月14日 19時0分頃 先限) 金 5,945円/g 白金 2,652円/g 原油 25,780円/kl ゴム 152.4円/kg とうもろこし 22,730円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「米シェール生産量、ついに減少始まる」 前回は「原油相場が“世界協調減産合意”でも急騰しない理由①」として、4月13日(月)未明に、報じられたOPECプラスの日量970万バレル実施合意の報道後も、原油相場急騰していない理由について、ロシアの減産順守率の面から考えました。 今回は「米シェール生産量、ついに減少始まる」として、4月13日(月)に、EIA(米エネルギー省)が公表した月次のシェール主要地区の原油生産量のデータ、および先週火曜日に同省が公表した米国全体の原油生産量を合わせてみて見てみます。 EIAは、米国全体の原油生産量は今年秋にかけて急減することを見込んでいます。 米国全体の原油生産量のおよそ70%とみられる、米シェール主要地区の原油生産量の減少を織り込んでいると考えられます。 現実的に、すでに米シェールの生産量の減少が始まったのだと思います。 もともと、原油市場には、OPECプラスの減産合意、米国などが減産に協力をする姿勢を示したことなど、大きな上昇要因があります。 市場は、このような世界協調ともいえる減産が、実施・順守されることに期待しているとみられます。 これに加えて、米シェール主要地区の原油生産量の減少となれば、原油相場にさらに大きな追い風が生じたと言えるでしょう。 一方、原油相場はまだ大きく反発していません。これは、下落要因が上昇要因を相殺しているためだとみられます。 新型コロナウイルスのマイナスの影響が大きいこと、そして減産に対する懐疑的な見方などが下落要因に挙げられます。 市場が懐疑的になるのは、前回述べたロシアの減産順守が果たされない可能性があるため、消費の減少量に対して減産の量が足りない可能性があるためだと考えられます。 原油市場の今後を見通す上で、どのような上昇要因とどのような下落要因が相殺し合っているのかを考えることが、非常に重要だと思います。 図:米国全体および米シェール主要地区の原油生産量 単位:百万バレル/日量
出所:EIA(米エネルギー省)のデータをもとに筆者推計