米国、原油消費回復か!?

原油
著者:吉田 哲
原油反発。主要株価指数の反発などで。23.95ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドルインデックスの反落などで。1,730.05ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。20年09月限は10,345元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。20年06月限は248.6元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで937.95ドル(前日比5.75ドル縮小)、円建てで3,267円(前日比21円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(5月8日 20時2分頃 先限)
 5,879円/g 白金 2,612円/g 原油 22,770円/kl
ゴム 152.7円/kg とうもろこし 22,260円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
東京原油 1時間足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「米国、原油消費回復か!?」

前回は「米国の“減産”顕著に」として、昨日、EIAが公表した米国の原油生産量について書きました。

今回は「米国、原油消費回復か!?」として、今週、EIA(米エネルギー省)が公表した週間石油統計から、米国における製油所への原油の投入量について書きます。

製油所への原油の投入量は、原油の実質的な消費量と言えます。

製油所では、原油を炉に入れ、ガソリンや暖房油、軽油などの石油製品を精製します。

石油製品の消費量が増加した場合、それに対応すべく、炉に入れる原油の量が増加します。石油製品の消費増加に応じて、原油の消費量が増加するケースです。

逆もしかりで、石油製品の消費量が減少した場合、原油の消費量も減少します。

3月下旬から4月前半に目立った原油の投入量の減少は、米国国内の移動制限・自粛などで、石油製品の消費量が減少したことが、大きな要因と見られます。

しかし、以下のグラフのとおり、この2週間は、やや増加しました。

米国国内で、一部の地域で制限が解除されたことで、石油製品の消費が回復する見通しが立ったことから、その回復に対応するため、製油所への原油の投入量が増加した、と解釈することもできそうです。

しかし、まだ、増加といっても、小規模で、一部地域の活動再開が投入量の増加に寄与しているかどうかの判断は、時期尚早、なのかもしれません。

とはいえ、このデータは、米国経済が、(期待ではなく)実態を伴った回復軌道に乗ったどうかを判断する良い指標になると思います。

この意味で、米国における製油所への原油投入量のデータを、引き続き、注視していきたいと思います。

図:米国における製油所への原油投入量 単位:千バレル/日量
米国における製油所への原油投入量

出所:EIA(米エネルギー省)のデータより筆者作成

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 1977年生まれ。大学卒業後、コモディティ業界に入る。2007年からコモディティアナリストとして商品の個別銘柄分析や情報配信を担当。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。楽天証券ウェブサイトにレポート「週刊コモディティマーケット」を掲載(毎週金曜更新)。各種メディアでも独自の視点を織り交ぜながら関連情報を幅広く配信している。