原油反落。主要株価指数の反落などで。37.45ドル/バレル近辺で推移。
金反発。トランプ大統領の新型コロナ感染による不安拡大などで。1,913.55ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)、國慶節のため休場(10月1日から8日)
上海原油(上海国際能源取引中心)、國慶節のため休場(10月1日から8日)
金・プラチナの価格差、ドル建てで1020ドル(前日比9.7ドル拡大)、円建てで3,454円(前日比3円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月2日 19時2分頃 先限)
金 6,451円/g 白金 2,997円/g
ゴム 184.1円/kg とうもろこし 23,990円/t
●NY金先物 日足 (単位:ドル/トロイオンス)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「今どきの金相場は、少なくとも5つのテーマで見つめることが必要④」
前回は金(ゴールド)について、「今どきの金相場は、少なくとも5つのテーマで見つめることが必要③」として、先週発生した金相場の急落の背景について考えました。
今回は「今どきの金相場は、少なくとも5つのテーマで見つめることが必要④」として、過去3回に続き、先週発生した金相場の急落の背景について考えます。
金相場を取り巻くテーマは一つではないと、筆者は考えています。その中の一つである“代替通貨”が、先週の急落の主因だったと、考えています。その“代替通貨”の中でも、一時的に、“対ユーロのドル高”が、金相場に強い下落圧力を加えたと、考えています。
一方、長期的な視点で言えば、同じ“代替通貨”に関わる“米国の大規模な金融緩和”が、金相場をサポートする可能性があると、筆者は考えています。
“代替通貨”という同じテーマでも、材料の影響が及ぶ期間が、一時的であったり、長期的であったり、また、その材料そのものも、“対ユーロのドル高”であったり、“米国の大規模な金融緩和”であったり、さまざまなケースがあるわけです。
今後、長期的な視点で言えば、“米国の大規模な金融緩和”が、“代替通貨”の側面(低金利が長期化することが示唆されており、同時に、資産の買い取りにより市中への資金供給量が増加し、ドルの価値が希薄化する懸念があり、ドルを保有する妙味が低下する可能性があること)から、金価格は、(急騰はないにせよ)徐々に上値を切り上げていく可能性があると、考えています。
また、今後については、“代替通貨”以外にも、金融緩和時に株価が不安定化する懸念が生じれば“代替資産”の側面から、新型コロナ感染拡大や国家間の争いが続けば、引き続き“有事のムード”の側面から、さらには、統計上明確に新型コロナ第1波を終え、第2波が起きていない中国の景気回復が鮮明になれば宝飾需要が回復し、金全体の需要が喚起される可能性があります。
この10年来、“買い手”であり続けている中央銀行も、コロナ禍にあって、保有している金を売却して現金化する中央銀行もあるかもしれませんが、多くの中央銀行は、それ以上に、何かあった時の備えとして、保有高をさらに積み上げる可能性もあります。
また、大統領選挙は、トランプ大統領がコロナに感染したことで以後の関連するイベントのスケジュールが変更になる可能性があるほか、郵便による投票が行われて、11月3日(火)に選挙の勝者が確定しない場合もあります。
事態がさらに混乱するだけでなく、選挙の結果次第では、法人税増税の可能性が生じ、株価が不安定化する可能性があることから、米大統領選挙をきっかけに、“有事のムード”、“代替資産”の面で、金相場の押し上げ要因が、追加的に発生する可能性もあります。
これまでのことから、長期的には、“5本の矢”が金相場を支えている構図は今後も変わらないと、筆者は考えています。下落した場合は1,800ドルを割ることもあるかもしれませんが、勢いを吹き返して反発した場合、年内に2,000ドルを回復する可能性もあると、現段階では考えています。
図:金相場を取り巻く5つのテーマと今後の長期目線のイメージ
出所:筆者作成
金反発。トランプ大統領の新型コロナ感染による不安拡大などで。1,913.55ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)、國慶節のため休場(10月1日から8日)
上海原油(上海国際能源取引中心)、國慶節のため休場(10月1日から8日)
金・プラチナの価格差、ドル建てで1020ドル(前日比9.7ドル拡大)、円建てで3,454円(前日比3円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月2日 19時2分頃 先限)
金 6,451円/g 白金 2,997円/g
ゴム 184.1円/kg とうもろこし 23,990円/t
●NY金先物 日足 (単位:ドル/トロイオンス)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「今どきの金相場は、少なくとも5つのテーマで見つめることが必要④」
前回は金(ゴールド)について、「今どきの金相場は、少なくとも5つのテーマで見つめることが必要③」として、先週発生した金相場の急落の背景について考えました。
今回は「今どきの金相場は、少なくとも5つのテーマで見つめることが必要④」として、過去3回に続き、先週発生した金相場の急落の背景について考えます。
金相場を取り巻くテーマは一つではないと、筆者は考えています。その中の一つである“代替通貨”が、先週の急落の主因だったと、考えています。その“代替通貨”の中でも、一時的に、“対ユーロのドル高”が、金相場に強い下落圧力を加えたと、考えています。
一方、長期的な視点で言えば、同じ“代替通貨”に関わる“米国の大規模な金融緩和”が、金相場をサポートする可能性があると、筆者は考えています。
“代替通貨”という同じテーマでも、材料の影響が及ぶ期間が、一時的であったり、長期的であったり、また、その材料そのものも、“対ユーロのドル高”であったり、“米国の大規模な金融緩和”であったり、さまざまなケースがあるわけです。
今後、長期的な視点で言えば、“米国の大規模な金融緩和”が、“代替通貨”の側面(低金利が長期化することが示唆されており、同時に、資産の買い取りにより市中への資金供給量が増加し、ドルの価値が希薄化する懸念があり、ドルを保有する妙味が低下する可能性があること)から、金価格は、(急騰はないにせよ)徐々に上値を切り上げていく可能性があると、考えています。
また、今後については、“代替通貨”以外にも、金融緩和時に株価が不安定化する懸念が生じれば“代替資産”の側面から、新型コロナ感染拡大や国家間の争いが続けば、引き続き“有事のムード”の側面から、さらには、統計上明確に新型コロナ第1波を終え、第2波が起きていない中国の景気回復が鮮明になれば宝飾需要が回復し、金全体の需要が喚起される可能性があります。
この10年来、“買い手”であり続けている中央銀行も、コロナ禍にあって、保有している金を売却して現金化する中央銀行もあるかもしれませんが、多くの中央銀行は、それ以上に、何かあった時の備えとして、保有高をさらに積み上げる可能性もあります。
また、大統領選挙は、トランプ大統領がコロナに感染したことで以後の関連するイベントのスケジュールが変更になる可能性があるほか、郵便による投票が行われて、11月3日(火)に選挙の勝者が確定しない場合もあります。
事態がさらに混乱するだけでなく、選挙の結果次第では、法人税増税の可能性が生じ、株価が不安定化する可能性があることから、米大統領選挙をきっかけに、“有事のムード”、“代替資産”の面で、金相場の押し上げ要因が、追加的に発生する可能性もあります。
これまでのことから、長期的には、“5本の矢”が金相場を支えている構図は今後も変わらないと、筆者は考えています。下落した場合は1,800ドルを割ることもあるかもしれませんが、勢いを吹き返して反発した場合、年内に2,000ドルを回復する可能性もあると、現段階では考えています。
図:金相場を取り巻く5つのテーマと今後の長期目線のイメージ
出所:筆者作成