原油反落。米主要株価指数の反落などで。41.06ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。1,922.20ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年01月限は14,750元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。20年12月限は269.8元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1040.35ドル(前日比2.25ドル拡大)、円建てで3,515円(前日比1円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月21日 19時58分頃 先限)
金 6,476円/g 白金 2,961円/g
ゴム 218.3円/kg とうもろこし 24,800円/t
●NY金先物 日足 (単位:ドル/トロイオンス)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「欧州のコロナ感染拡大は“爆発級”!?」
前回は「米シェール業者、ここからが本当の勝負!?」として、先週、EIA(米エネルギー省)が公表した、米シェール主要地区の各種データから、掘削済井戸数と仕上げ済井戸数について書きました。
今回は「欧州のコロナ感染拡大は“爆発級”!?」として、足元の、欧州の新型コロナの感染状況について書きます。“有事のムード”を強め、金相場の下支え要因になっていると、考えられます。
この数カ月間の、欧州の新型コロナの感染状況は非常に深刻です。以下のグラフのとおり、患者数が勢いを増して、増加しています。第1波と呼ばれた今年3月と比較にならない規模です。スペインを筆頭に、フランス、英国、イタリア、ドイツの主要5カ国で、8月以降、患者数の増加が目立っています。
爆発的な感染拡大の意味で使われる“感染爆発”という言葉がありますが、今の欧州の状況は、“爆発級の感染拡大”と言えると思います。以下のグラフは、上記の主要5カ国における、人口10万人あたりの患者数です。
主要5カ国の人口10万人あたりの患者数の平均は、10月16日時点で715.1人でした。これは、第1波のピークである4月28日の148.8人の5倍弱です。現在その最中にある第2波の山の大きさに比べれば、第1波は小さな丘にすら見えます。違反者に罰金が科されている夜間の外出禁止令が敷かれたフランス、そして英国での増加が目立ち、さらにスペインでは、米国を上回る状況となっています。
患者数の増加は、医療ひっ迫の直接的な原因になり得ます。今は秋ですが、これから冬に入り、インフルエンザや風邪など、他の感染症の感染拡大が目立てば、医療がひっ迫する可能性は今よりも高くなることが予想されます。
冬に入った時、医療ひっ迫の可能性が高まるのは、欧州だけではありません。北半球のとくに中緯度以北の国、いずれにもその可能性があります。世界規模で感染拡大がとまらず、さらにここから懸念が強まる可能性があるわけです。
また、この数週間で、いくつかの新型コロナのワクチン開発において不安を強める動きが出ています。安全性の問題から治験(臨床試験)が中断されたり、WHO(世界保健機関)に効果がないとみなされたり、ワクチンを接種したものの抗体ができずに感染した例が報告されています。一部では、新型コロナウイルスは変異型であるため、特定の型のウイルスに準拠したワクチンの効果は限定的である、という報道もあります。
これらのワクチンをめぐる動きは、コロナ後の世界と言われる“アフターコロナ”が到来する日が遠のく失望を招き、ワクチンに期待を寄せる多くの人々の期待を失望に変えかねない、大きな懸念と言えます。ましてや、世界全体の患者数の増加が止まる気配がなく、北半球が冬を迎えようとしている今であれば、なおのこと、ワクチン開発におけるさまざまな動きは、不安を強める大きな懸念と言えるでしょう。
欧州の爆発級の感染拡大、そしてワクチン開発をめぐるさまざまな動きは、強い“有事のムード”を醸し、そしてそのムードが長期的に市場に影響を与え続ける可能性があると言えるでしょう。
図:欧州の主要国における人口10万人あたりの新型コロナの患者数 単位:人 ※患者数は、感染者―回復者―死亡者で計算
出所:ブルームバーグより筆者作成
金反発。ドル指数の反落などで。1,922.20ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年01月限は14,750元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。20年12月限は269.8元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1040.35ドル(前日比2.25ドル拡大)、円建てで3,515円(前日比1円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月21日 19時58分頃 先限)
金 6,476円/g 白金 2,961円/g
ゴム 218.3円/kg とうもろこし 24,800円/t
●NY金先物 日足 (単位:ドル/トロイオンス)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「欧州のコロナ感染拡大は“爆発級”!?」
前回は「米シェール業者、ここからが本当の勝負!?」として、先週、EIA(米エネルギー省)が公表した、米シェール主要地区の各種データから、掘削済井戸数と仕上げ済井戸数について書きました。
今回は「欧州のコロナ感染拡大は“爆発級”!?」として、足元の、欧州の新型コロナの感染状況について書きます。“有事のムード”を強め、金相場の下支え要因になっていると、考えられます。
この数カ月間の、欧州の新型コロナの感染状況は非常に深刻です。以下のグラフのとおり、患者数が勢いを増して、増加しています。第1波と呼ばれた今年3月と比較にならない規模です。スペインを筆頭に、フランス、英国、イタリア、ドイツの主要5カ国で、8月以降、患者数の増加が目立っています。
爆発的な感染拡大の意味で使われる“感染爆発”という言葉がありますが、今の欧州の状況は、“爆発級の感染拡大”と言えると思います。以下のグラフは、上記の主要5カ国における、人口10万人あたりの患者数です。
主要5カ国の人口10万人あたりの患者数の平均は、10月16日時点で715.1人でした。これは、第1波のピークである4月28日の148.8人の5倍弱です。現在その最中にある第2波の山の大きさに比べれば、第1波は小さな丘にすら見えます。違反者に罰金が科されている夜間の外出禁止令が敷かれたフランス、そして英国での増加が目立ち、さらにスペインでは、米国を上回る状況となっています。
患者数の増加は、医療ひっ迫の直接的な原因になり得ます。今は秋ですが、これから冬に入り、インフルエンザや風邪など、他の感染症の感染拡大が目立てば、医療がひっ迫する可能性は今よりも高くなることが予想されます。
冬に入った時、医療ひっ迫の可能性が高まるのは、欧州だけではありません。北半球のとくに中緯度以北の国、いずれにもその可能性があります。世界規模で感染拡大がとまらず、さらにここから懸念が強まる可能性があるわけです。
また、この数週間で、いくつかの新型コロナのワクチン開発において不安を強める動きが出ています。安全性の問題から治験(臨床試験)が中断されたり、WHO(世界保健機関)に効果がないとみなされたり、ワクチンを接種したものの抗体ができずに感染した例が報告されています。一部では、新型コロナウイルスは変異型であるため、特定の型のウイルスに準拠したワクチンの効果は限定的である、という報道もあります。
これらのワクチンをめぐる動きは、コロナ後の世界と言われる“アフターコロナ”が到来する日が遠のく失望を招き、ワクチンに期待を寄せる多くの人々の期待を失望に変えかねない、大きな懸念と言えます。ましてや、世界全体の患者数の増加が止まる気配がなく、北半球が冬を迎えようとしている今であれば、なおのこと、ワクチン開発におけるさまざまな動きは、不安を強める大きな懸念と言えるでしょう。
欧州の爆発級の感染拡大、そしてワクチン開発をめぐるさまざまな動きは、強い“有事のムード”を醸し、そしてそのムードが長期的に市場に影響を与え続ける可能性があると言えるでしょう。
図:欧州の主要国における人口10万人あたりの新型コロナの患者数 単位:人 ※患者数は、感染者―回復者―死亡者で計算
出所:ブルームバーグより筆者作成