大統領選挙直前で変化の兆し

著者:菊川 弘之
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 今回の選挙では、2大政党とも有権者登録する人が増えているが、接戦州ではいずれも登録者が増えるほど共和党が優勢になると見られている。

 4年前の同じ時期、上記接戦州では、RCPの世論調査では、いずれもヒラリー候補が優勢であったが、蓋を開けてみると、トランプ候補が勝利を収めた。バイデン候補の支持率を見ると、当時のヒラリー候補の支持率と近い数字で、ヒラリー候補ほどカリスマ性のないバイデン候補が、メディアで言われるほど強い訳ではないだろう。

 また、激戦州でもある「ニューハンプシャー」を制する者が、大統領選挙を制する。と言われるが、民主党予備選挙では、バイデン候補はこの接戦州で票をほとんど取れなかった。左派政策を拒否したバイデンがどの程度、票を集められるかは不透明だ。

 世論調査に反して、トランプ大統領の勝利の可能性も残ったままで、金相場は、「トリプル・ブルー」を織り込むのではなく、大統領選挙の行方を見極めようと1900ドルを中心とした保合いが継続するのではないか?

 いずれの候補が勝利しても反対派(極右・極左)が暴動を起こす可能性から、一般市民によるガスマスクや武装グッズ購入が増えている。混乱が大きく長引けば、金は保合いを上に放れるだろう。

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

NSトレーディング株式会社 代表取締役社長 / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。

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