原油反発。米国の主要株価指数の反発などで。48.02ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。1,950.30ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年05月限は14,415元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。21年02月限は311.1元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで870.7ドル(前日比4.4ドル縮小)、円建てで2,899円(前日比1円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(1月5日 18時55分頃 先限)
金 6,434円/g 白金 3,535円/g
ゴム 238.6円/kg とうもろこし 26,400円/t
●NY金先物(期近) 日足 (単位:ドル/トロイオンス)

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「2021年の脱炭素は、分断を発生・深化させ、有事のムードを強める」
前回は、「“脱炭素”は、まだ黎明期。2021年にようやく本格的な議論が始まる」として、2021年の各種コモディティ市場の動向を考える上での一つの切り口“脱炭素”について、考えました。
今回は、「2021年の脱炭素は、分断を発生・深化させ、有事のムードを強める」として、“2021年の脱炭素”と金(ゴールド)の関りについて、筆者の考えを書きます。
“脱炭素”にとって、2021年は、どのような年になるでしょうか。“脱炭素”の本来の趣旨であるCO2の排出量を削減することを目的とした、これまでの前提を覆す本質的な議論が始まる年になると、考えられます。
前提を覆す本質的な議論は何を生むでしょうか。抽象的に言えば、“脱炭素”が進展することで起きる変革を受け入れる“進む人”と、受け入れない“とどまる人”を生むと考えられます。
それでは“進む人”と“とどまる人”が生まれれば、何が生まれるでしょうか。良くも悪くも“分断”です。
分断の良さは、議論が深まる点です。このため、分断は一概に悪とは言えません。問題は、分断が生じた時、利権や過去の習慣・慣例にとらわれない、本来の目的を果たすための正しい議論ができるかどうかです。
正しい議論ができなければ、お互い、妥協点を見出せず、分断は深まり、やがて、分断がお互いの憂さ晴らしのはけ口の場になります。これは、悪い分断です。
脱炭素の本質的な議論が本格化するとみられる2021年は、脱炭素起因の分断が、良性か悪性かが、明らかになる年といってもよいと思います。このことは、日本だけでなく、世界各国でも同様です。
世界規模で、脱炭素起因の分断の悪性が目立つようになった場合、つまり、利権や過去の習慣・慣例にとらわれ、遅々として“脱炭素”に関わる本質的な議論が進まない場合、期待した成果が得られそうにない、このまま期待を寄せてよいのだろうか? などと、“脱炭素”を取り巻く環境が不安定化する可能性があります。
特に、“脱炭素”を目玉政策としている主要国のリーダーが、“脱炭素”を思うように推進できなくなった場合、そのリーダーはけん引力不足とみなされ、一般大衆からの支持が低下し、その国を取り巻く全体的な環境が悪化しかねません。
このような、2021年に起き得る“脱炭素”を取り巻く環境の不安定化は、金(ゴールド)相場の上昇要因の一つ、“有事のムード”を強める一因になると、筆者は考えています。
次回以降、黎明期の脱炭素とプラチナについて、考えます。
図:2021年の金(ゴールド)相場を取り巻く環境(筆者イメージ)

出所:筆者作成
金反発。ドル指数の反落などで。1,950.30ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年05月限は14,415元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。21年02月限は311.1元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで870.7ドル(前日比4.4ドル縮小)、円建てで2,899円(前日比1円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(1月5日 18時55分頃 先限)
金 6,434円/g 白金 3,535円/g
ゴム 238.6円/kg とうもろこし 26,400円/t
●NY金先物(期近) 日足 (単位:ドル/トロイオンス)

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「2021年の脱炭素は、分断を発生・深化させ、有事のムードを強める」
前回は、「“脱炭素”は、まだ黎明期。2021年にようやく本格的な議論が始まる」として、2021年の各種コモディティ市場の動向を考える上での一つの切り口“脱炭素”について、考えました。
今回は、「2021年の脱炭素は、分断を発生・深化させ、有事のムードを強める」として、“2021年の脱炭素”と金(ゴールド)の関りについて、筆者の考えを書きます。
“脱炭素”にとって、2021年は、どのような年になるでしょうか。“脱炭素”の本来の趣旨であるCO2の排出量を削減することを目的とした、これまでの前提を覆す本質的な議論が始まる年になると、考えられます。
前提を覆す本質的な議論は何を生むでしょうか。抽象的に言えば、“脱炭素”が進展することで起きる変革を受け入れる“進む人”と、受け入れない“とどまる人”を生むと考えられます。
それでは“進む人”と“とどまる人”が生まれれば、何が生まれるでしょうか。良くも悪くも“分断”です。
分断の良さは、議論が深まる点です。このため、分断は一概に悪とは言えません。問題は、分断が生じた時、利権や過去の習慣・慣例にとらわれない、本来の目的を果たすための正しい議論ができるかどうかです。
正しい議論ができなければ、お互い、妥協点を見出せず、分断は深まり、やがて、分断がお互いの憂さ晴らしのはけ口の場になります。これは、悪い分断です。
脱炭素の本質的な議論が本格化するとみられる2021年は、脱炭素起因の分断が、良性か悪性かが、明らかになる年といってもよいと思います。このことは、日本だけでなく、世界各国でも同様です。
世界規模で、脱炭素起因の分断の悪性が目立つようになった場合、つまり、利権や過去の習慣・慣例にとらわれ、遅々として“脱炭素”に関わる本質的な議論が進まない場合、期待した成果が得られそうにない、このまま期待を寄せてよいのだろうか? などと、“脱炭素”を取り巻く環境が不安定化する可能性があります。
特に、“脱炭素”を目玉政策としている主要国のリーダーが、“脱炭素”を思うように推進できなくなった場合、そのリーダーはけん引力不足とみなされ、一般大衆からの支持が低下し、その国を取り巻く全体的な環境が悪化しかねません。
このような、2021年に起き得る“脱炭素”を取り巻く環境の不安定化は、金(ゴールド)相場の上昇要因の一つ、“有事のムード”を強める一因になると、筆者は考えています。
次回以降、黎明期の脱炭素とプラチナについて、考えます。
図:2021年の金(ゴールド)相場を取り巻く環境(筆者イメージ)

出所:筆者作成