原油反発。米国の主要株価指数の反発などで。51.15ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,890.50ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年05月限は14,820元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年02月限は336.5元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで770.65ドル(前日比18.35ドル縮小)、円建てで2,651円(前日比23円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(1月8日 19時44分頃 先限)
金 6,332円/g 白金 3,681円/g
ゴム 244.5円/kg とうもろこし 27,150円/t
●NY原油先物(期近) 日足 (単位:ドル/バレル)
![](https://s3.fu.minkabu.jp/pictures/385/original_1_210108_rakutensec_yoshida.png)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「OPECプラスが一枚岩でない可能性を示すデータ①」
前回は、「2021年の脱炭素は、欧州の内燃機関を持つ自動車の存在を温存する一因」として、前回に続き、黎明期にある2021年の“脱炭素”とプラチナの関りについて、筆者の考えを書きました。
今回は、「OPECプラスが一枚岩でない可能性を示すデータ①」として、2021年1月5日(火)に開催された第13回OPEC・非OPEC閣僚会議の決定事項の中から、OPEC側、非OPEC側、OPECプラス全体の、2021年1月から3月までの、原油生産量の上限について、書きます。
当初、1月4日に開催予定だった同会議は、翌5日に延期され、開催されました。延期は、会合前の事前調整が難航している印象を与え、市場に不安を広げる場合があります。
とはいえ、翌日には無事、開催されたため、難航している印象はさほど広がらなかったと、筆者は感じています。
むしろ、今回の会合は、市場に大きな期待を与えました。報じられているとおり、サウジアラビアが自主的に追加で日量100万バレル、削減することを表明しました。この点が一因となり、原油相場は反発色を強め、50ドル回復を達成しました。
ニュースの見出しに、“サウジ”、“自主的”、“追加減産”、などのキーワードが目立つと、にわかに原油市場は反発色を強めることがあります。現在もなお、このようなキーワードが原油相場を支えていると、筆者は感じています。
実態は、どうなのでしょうか? 5日の同会合で決定した減産量(削減幅)をもとにした、OPECプラス全体(厳密には減産免除のイラン、ベネズエラ、リビアの3カ国を除いた20カ国)の原油生産量の上限は以下のとおりです。
1月、2月、3月と、時間が経過すればするほど、実は、生産量の上限は、引き上がることになっています。OPECプラス全体で、1月の生産量の上限は日量3665万バレルですが、2月は日量3672万バレル、3月は日量3680万バレルです。
生産量の上限が引き上がる、それは、OPECプラスが全体として生産できる生産量が増える、すなわち、徐々に減産が緩むことを意味します。減産が徐々に緩んでいくことが容認されたルールが、合意されたのです。
さらに言えば、減産が緩むのは、サウジなどのOPEC側ではなく、ロシアなどの非OPEC側です。OPEC側の生産量の上限は、この3カ月間、変わらず、です。非OPEC側の生産量の上限が引き上がるため、全体として、生産量の上限が引き上がっていくわけです。
生産量の上限の引き上げは、先述のとおり、減産の緩和、つまり、減産に参加する国にとって、減産の負荷が軽減されることを意味します。
負荷の軽減が、OPEC側では起きず、非OPEC側で起きることが、合意されたことを考えれば、平等ではない、つまりOPECプラスは1枚岩ではない、と言えると筆者は考えています。
次回以降、減産に参加する20カ国ごとの、生産量の上限について書きます。
図:OPECプラスの2020年1月から3月までの原油生産量の上限 単位:百万バレル/日量
![](https://s3.fu.minkabu.jp/pictures/386/original_2_210108_rakutensec_yoshida.png)
出所:OPECのウェブサイトより筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,890.50ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年05月限は14,820元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年02月限は336.5元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで770.65ドル(前日比18.35ドル縮小)、円建てで2,651円(前日比23円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(1月8日 19時44分頃 先限)
金 6,332円/g 白金 3,681円/g
ゴム 244.5円/kg とうもろこし 27,150円/t
●NY原油先物(期近) 日足 (単位:ドル/バレル)
![](https://s3.fu.minkabu.jp/pictures/385/original_1_210108_rakutensec_yoshida.png)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「OPECプラスが一枚岩でない可能性を示すデータ①」
前回は、「2021年の脱炭素は、欧州の内燃機関を持つ自動車の存在を温存する一因」として、前回に続き、黎明期にある2021年の“脱炭素”とプラチナの関りについて、筆者の考えを書きました。
今回は、「OPECプラスが一枚岩でない可能性を示すデータ①」として、2021年1月5日(火)に開催された第13回OPEC・非OPEC閣僚会議の決定事項の中から、OPEC側、非OPEC側、OPECプラス全体の、2021年1月から3月までの、原油生産量の上限について、書きます。
当初、1月4日に開催予定だった同会議は、翌5日に延期され、開催されました。延期は、会合前の事前調整が難航している印象を与え、市場に不安を広げる場合があります。
とはいえ、翌日には無事、開催されたため、難航している印象はさほど広がらなかったと、筆者は感じています。
むしろ、今回の会合は、市場に大きな期待を与えました。報じられているとおり、サウジアラビアが自主的に追加で日量100万バレル、削減することを表明しました。この点が一因となり、原油相場は反発色を強め、50ドル回復を達成しました。
ニュースの見出しに、“サウジ”、“自主的”、“追加減産”、などのキーワードが目立つと、にわかに原油市場は反発色を強めることがあります。現在もなお、このようなキーワードが原油相場を支えていると、筆者は感じています。
実態は、どうなのでしょうか? 5日の同会合で決定した減産量(削減幅)をもとにした、OPECプラス全体(厳密には減産免除のイラン、ベネズエラ、リビアの3カ国を除いた20カ国)の原油生産量の上限は以下のとおりです。
1月、2月、3月と、時間が経過すればするほど、実は、生産量の上限は、引き上がることになっています。OPECプラス全体で、1月の生産量の上限は日量3665万バレルですが、2月は日量3672万バレル、3月は日量3680万バレルです。
生産量の上限が引き上がる、それは、OPECプラスが全体として生産できる生産量が増える、すなわち、徐々に減産が緩むことを意味します。減産が徐々に緩んでいくことが容認されたルールが、合意されたのです。
さらに言えば、減産が緩むのは、サウジなどのOPEC側ではなく、ロシアなどの非OPEC側です。OPEC側の生産量の上限は、この3カ月間、変わらず、です。非OPEC側の生産量の上限が引き上がるため、全体として、生産量の上限が引き上がっていくわけです。
生産量の上限の引き上げは、先述のとおり、減産の緩和、つまり、減産に参加する国にとって、減産の負荷が軽減されることを意味します。
負荷の軽減が、OPEC側では起きず、非OPEC側で起きることが、合意されたことを考えれば、平等ではない、つまりOPECプラスは1枚岩ではない、と言えると筆者は考えています。
次回以降、減産に参加する20カ国ごとの、生産量の上限について書きます。
図:OPECプラスの2020年1月から3月までの原油生産量の上限 単位:百万バレル/日量
![](https://s3.fu.minkabu.jp/pictures/386/original_2_210108_rakutensec_yoshida.png)
出所:OPECのウェブサイトより筆者作成