[Vol.940] 2月12日~19日は、銅・プラチナが上昇

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。59.64ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。1,796.35ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年05月限は15,840元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年04月限は392.2元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで513.5ドル(前日比29.2ドル拡大)、円建てで1,798円(前日比82円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(2月22日 19時25分頃 先限)
6,112円/g 白金 4,314円/g
ゴム 272.7円/kg とうもろこし 29,200円/t

●NY銅先物(期近) 月足 (単位:ドル/ポンド)


出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「2月12日~19日は、銅・プラチナが上昇」

前回は、「原油スーパーサイクル到来!?①」として、原油相場の長期的な値動きにおける、大きな山(サイクル)について、考えました。

今回は、「2月12日~19日は、銅・プラチナが上昇」として、先週1週間の各ジャンルの主要銘柄の騰落率を確認します。

ランキング形式で、先週1週間のジャンルを横断した、各種主要銘柄の騰落率を確認します。対象とする銘柄は、株価指数、通貨、コモディティ(商品)、暗号資産(仮想通貨)の4つのジャンルの中からピックアップした、合計25銘柄です。

カナダで新たなETF(上場投資信託)が承認されたと報じられたビットコインをはじめとした暗号資産が、先週に続き、大きく上昇しました。次いで、銅、プラチナが続きました。小麦も堅調でした。同じ穀物のトウモロコシや大豆も上昇しています。

また、暗号資産や主要なコモディティ(商品)銘柄の他、日欧米中の主要な株価指数も上昇しました。株価が上昇している時に下落する場合がある金(ゴールド)が下落したこともあり、全体的には、リスクを取って運用を積極的に行う“リスク・オン”のムードが強かったと言えます。

足元、各種コモディティ市場は、ジャンルを横断した“市場全体のムード”につられるように、動いていると考えられます。

目先、短期的には、ワクチンの流通が拡大していること、感染者数の増加が鈍化しつつあること、金融緩和継続を意識するムードが存在すること(長期金利は上昇すれども、短期金利は低水準)、など、複数の材料による全体的な好ムードによって、先週と同様の状況が続く可能性があると、筆者は考えています。

図:ジャンル横断騰落率ランキング(2021年2月12日~19日)


出所:マーケットスピードⅡ、楽天ウォレットのデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。