[Vol.951] 純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[2]

著者:吉田 哲
原油反発。米主要株価指数の反発などで。64.24ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,712.45ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年05月限は15,320元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。21年04月限は412.0元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで540ドル(前日比1.5ドル縮小)、円建てで1,921円(前日比43円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(3月10日 19時23分頃 先限)
5,982円/g 白金 4,061円/g
ゴム 274.9円/kg とうもろこし 30,070円/t

●NY金先物(期近) 日足 (単位:ドル/トロイオンス)


出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[2]」

前回は、「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[1]」として、純金積立を行う上でどのような値動きが有利か、について考えはじめました。

今回は、「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[2]」として、引き続き、純金積立を行う上でどのような値動きが有利かを考えます。今回は、前回述べた3つの価格推移のパターンの“評価額”の推移に注目します。

本シミュレーションでは、投資額を毎月1万円、売買手数料を1.65%(税込)で計算しています(保管料などのコストはゼロ円で計算)。

手数料(税込で162円)を差し引いた9,838円を営業日数で按分した額で毎営業日、金を購入します。按分時に発生する端数分はまとめて月初めの買付け時に上乗せしています。

10年後、評価額が最も大きかったのは、3つのうちどの値動きのパターンだったのでしょうか?

10年後、評価額が最も大きくなったのは、[3]の“低位からの反発”(132万円)でした。僅差で[2]の“ジグザグ”(130万円)、次いで[1]“高値維持”(113万円)でした。金価格が高値を維持していればよいわけではないことがわかります。

10年間(120カ月)、毎月1万円を積み立てた場合、120万円を投じることになりますが、評価額が120万円を割った[1]“高値維持”は全体の損益がマイナスだったことになります。

往々にして、投資は価格が上がる(騰がる)ことが正義のように語られますが、純金積立を含んだ積立取引は、上がる(騰がる)ことだけが正義ではない、と言えます。なぜなのでしょうか?次回以降、その理由について述べます。

図:3パターンの評価額の推移 単位:円


出所:筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。