第35回、一目均衡表その6、「基準線を極める!」

5、もみあい相場の中心を示す 

□続いて、もみ合い相場の例を示す。「もみ合い相場ではもみ合いの中心を示す」ということが下の図でよくわかる。 図 ■なるほど、赤い太い線が基準線なんですね?もみあい期にはもみあいの中心を示してるのがよくわかります。 □だから、私は一目均衡表を見るときにはまず、基準線の傾きを見る。すると現状が上昇トレンドか下降トレンドか、それとももみあいかがわかる。上昇トレンドか下降トレンドなら一目均衡表の各線は押し目・戻しの限界ラインとして働く。 ■もみあい相場ならもみあいの中心を表わすと思えばいいのですね。 □そういうこと。  

6、半値線と移動平均線の違い 

■講師、ちょっと質問してもいいですか? □なにかね? ■一目均衡表の各線と移動平均線が私の頭の中でこんがらがってしまうのですが、どう違うんでしょ? □いい質問だ。よく混同する人がいるよな。 ■たとえば、転換線と基準線の代わりに9日移動平均線と26日移動平均線を描いたとしても、
【9日移動平均線と26日移動平均線の特徴】 ・価格と一緒に価格の近くを動くのが9日移動平均線。価格と一緒に動くが9日移動よりもう少し離れたところで動くのが26日移動平均線。 ・価格の動きに合わせて動きの変化が多いのが9日移動平均線。9日移動に比べるとゆるやかなのが26日移動平均線。 ・上昇トレンドでは上にあるのが9日移動平均線、下降トレンドでは上にあるのが26日移動平均線
■と、ほぼ転換線と基準線と同じ特徴を示します。(下図参照) 図 □なるほど、いいところに気がついた。確かに移動平均線と半値線は似ていることは事実。しかし、根本的なところが違うのでそこをしっかりと理解してほしい。 ■はい。 □2つの計算式を比較してみよう。例えば基準線と26日移動平均線を比べてみる。
・基準線=(H26+L26)÷2 ・26日移動平均線=(P1+P2+P3+P4+・・・P24+P25+P26)÷26 ※H26 は26日間の最高値、L26は26日間の最安値 ※P1・P2・P3・・・・P26は26日間の終値
□こうやって式を見てみると違いがよくわかる。移動平均線は過去26日間の平均値段を算出している。目的はその間に買った人・売った人の平均的買値・平均的売値を算出し、現在の価格と比較するため。ここら辺は移動平均線の回に徹底的にやったぞ。 ■ですね。平均的買値・売値を把握すると、どの価格帯で利益確定の注文が出てきやすいとか、この価格帯でロスカットの注文が出てくるとかがわかります。