第40回、一目均衡表その11、「先行スパン1を極める。」

図

□図のとおり、天井をを打ってから26日目に先行スパン2と交わる。長期(52日間)の上昇トレンドの半値押しの価格に、天井から26日で到達するというわけだ。それに対して、天井を打ってから17日目と18日目の間で先行スパン1と交わる。

■図にすると確かによくわかりますね。

□ということは先行スパン1は実は長期(52日間)の上げ相場に対する三分の一押しの位置にあたるというわけだ。

■だから、先行スパン1のところで価格が跳ね返りやすいわけですか。三分の一押し、三分の一戻しというと、押し目や戻しの反転位置に一番なりやすいところですものね。

□そうだね。但し、あくまで典型的値動き、安定した下降・安定した上昇という中での話だということも理解しなければいけない。先行スパン1がいつも三分の一押し(戻し)になるわけではない。

■こういう基本パターンをひとつひとつ把握することがわかりづらいテクニカル分析を読み解く重要ですね。
 


3、一目均衡表基本図で線の間隔を把握する

□そういうことだ。下に、前にも紹介したが、もう一度『一目均衡表基本図』を掲載する。 図一目均衡表基本図とは、典型的な価格の動きを仮想して一目均衡表を描いたもの。価格が上昇したり、下降したりするのにつれて、一目均衡表の各線がどのように動くかのパターンををしっかり把握することが大事だ。 ■この基本図を見ると一目均衡表のそれぞれの線って、通常のチャートでは別々の動きをしているように見えますけど、基本は全ての線が価格の動きに平行に動くんですね。 □よく見抜いた。そういうことをひとつひとつ知ることが大事。安定して上昇する相場、安定して下降する相場が長く続けば、やがて一目均衡表の各線は全てが価格に平行な動きを示す。 ■早く追随するか、遅れて追随するかの違いだけですね。 □そういうことだ。そして、そのとき、それぞれの線がどれだけ遅れて追随してくるかを認識していることも一目均衡表マスターになるためにはとても大事だ。 図 ※数値は少数点1桁を四捨五入。 ■ なるほど。この間隔に深い意味が感じ取れますね。 □これまた安定的な上昇という条件が付くが、 転換線は価格に5日遅れて平行に上昇する。 基準線は価格に約14日遅れて平行に上昇する。 先行スパン1は価格に約34日遅れて平行に上昇する。 先行スパン2は価格に約52日遅れて平行に上昇する。 遅行スパンは価格の26日前を平行に上昇する。
【安定上昇が長く続くと・・・】 ・転換線は価格に5日遅れて平行に上昇する。 ・基準線は価格に約14日遅れて平行に上昇する。 ・先行スパン1は価格に約34日遅れて平行に上昇する。 ・先行スパン2は価格に約52日遅れて平行に上昇する。 ・遅行スパンは常に価格の26日前を平行に上昇する。
■なるほど。 雲なんて特に、膨らんだり縮まったり、空の雲のようにいろんな形があると思っていましたが、基本的な動きは上昇トレンドのときは一定間隔で帯状に上昇、下降トレンドのときは一定間隔で帯状に下降するんですね。間隔が変化するのはトレンド転換のときだけだ。 □そのとおり。だから、帯状で上昇、帯状で下降するはずの雲が膨らんだり狭まったりすると、それは価格が安定上昇、安定下降していないということの証明となる。そして、どういう動きをしたとき、雲がどういう形になるかを頭においておけばそこからいろいろなことが読み取れる。 ■深いです。