小次郎講師のボリンジャーバンド解説その5、「ミッドバンド研究」

【ミッドバンドからトレンドを見分ける方法】 上昇トレンド・・・その期間のろうそく足はほとんどミッドバンドの上 下降トレンド・・・その期間のろうそく足はほとんどミッドバンドの下 もみあい期間・・・短期間のうちにろうそく足とミッドバンドが何度もクロスする状態。
■なるほど、上のチャートを見るとこの分類のとおりになってますね。 □ろうそく足の一部、特にひげが瞬間ミッドバンドとクロスしたなんていうのは計算に入れなくていい。たとえば上昇トレンドは、ほとんどの期間においてろうそく足の全体がミッドバンドの上にあるということが基本だが、瞬間ひげがくっついたり、実体の一部がミッドバンドと接するなんてことはある。 ■では、今上昇トレンドがあると判定されたとして、その終わりはどう見抜くのですか? □ろうそく足が完全にミッドバンドの下に行ってしまったらそれで終わり。 ■なるほど。先ほどの図を見るとわかりやすいですね。 □本日はまず、このトレンドの分析術をしっかりとマスターしてほしい。今後どのチャートを見てもすぐに今が上昇トレンドなのか、下降トレンドなのか、もみあい期なのかがわかることが大事。 ■やってみます。 □まあよく考えるとミッドバンドと価格のクロスというのはいわゆる移動平均線分析におけかるゴールデンクロス・デッドクロスのこと。 ■確かに。 □移動平均線分析ではゴールデンクロス・デッドクロスというとゴールデンクロス=買いサイン、デッドクロス=売りサインということになるが・・・
【移動平均線分析】 ゴールデンクロス・・・価格が移動平均線を上抜くこと・・・買いサイン デッドクロス・・・価格が移動平均線を下抜くこと・・・売りサイン
買いサイン、売りサインというよりもデッドクロス=買いの手じまいサイン、ゴールデンクロス=売りの手じまいサインと考えた方がいいかもしれない。 ■つまり上昇トレンドはデッドクロスによって終了するということですね。だから、上昇トレンドで買いを持っていたとして、デッドクロスしたら手じまいをしなければいけないと。 □そういうこと。 ■逆に下降トレンドはゴールデンクロスで終了すると。 □そうだね。上昇トレドが終わるということと、下降トレンドが始まるということはイコールではない。下降トレンドが終わるということも同じ。それが上昇トレンドの始まりを意味しない。そこをきちんと認識しておこう。 ■もみあい期入りってこともありますしね。 □移動平均線は世界中で一番有名なテクニカル指標だが、だましが多いため一般の人にはなかなか使いづらい。特に今言ったようにトレンドの終了を示すということでは使えるが、トレンドの始まりを示すかというとしばしばだましに会う。そこでボリンジャーバンドはその他の要素を取り入れて、移動平均線の弱点をカバーしたという位置づけもある。 ■前回、ボリンジャーバンドはストキャスの進化形と習いましたが、移動平均線の進化形でもあるわけですね。 □ボリンジャーバンドは移動平均線とストキャスを足してそれにボラティリティの要素を加えたものと思えば全体像が見えてくる。次回はそのボラティリティの要素を徹底解説したい。 ■よろしくお願いします。 □ということで本日はここまで。 ■ありがとうございました。起立。礼。