小次郎講師の徹底解説【テクニカル分析の重要性】

□さて、前回移動平均線をつけることによって価格の動きが滑らかになり、視覚的にトレンドが分かりやすくなるという話をした。覚えているかな?

■はい、覚えてます。

□では、明確な上昇トレンドや下降トレンドのない、トレンドレスな「もみ合い相場」の時は移動平均線がどうなるか、ムサシ君わかるかな?

■もみ合い相場ということは価格があまり動かなくなるから…移動平均線も横ばいになる、ですか?

□その通り。

日々の平均値を繋いでいる移動平均線は、価格の動きが少なくなると傾きが平坦になってくる。ということは必然的に価格と移動平均線の感覚も近付き、ゴールデンクロスやデッドクロスも頻繁に繰り返されるわけだから…?

■あ! 買いサイン・売りサインとして機能しなくなる!?

□そうだね。ところが、単純にゴールデンクロス・デッドクロスが起こったら何も考えず買い・売りを繰り返している「サインだけ知れば良いトレーダー」には散々なトレード結果が待っている。もみ合い中は、「買ったら下がる」「売ったら上がる」の繰り返しだからな。
 

 
■シグナルばかりを重視することの弊害ですね…

□ゴールデンクロスは下降トレンドが上昇トレンドに切り替わる局面、反対にデッドクロスは上昇トレンドが下降トレンドに切り替わる局面で有効になる指標だからもみ合い相場ではむやみやたらと使ってはいけない。

■分かりました。そのことも意識して使ってみます。

□さらにはもみ合い相場以外にも、ゴールデンクロスやデッドクロスが正しく働かなくなるパターンもある。そのことを「グランビルの法則」を交えて説明していこう。

□前回もご登場頂いたグランビルさん、彼は「グランビルの法則」の中で価格と200日移動平均線の関係性を重視しており、その位置関係を元に相場の流れを分析していた。
そして買いと売りのシグナルを4パターンずつに分け、合計8つの法則にまとめたんだ。

■パターンがあるんですね! じゃあそれを丸暗記すれば楽勝だ。

□おいおい、ムサシく…

■というわけにはいかない、って言おうとしたんですよ小次郎講師。

僕もだんだん学んできましたよ、このパターンを。

□くっ…そういうドヤ顔はいらないから。

続きをやろう。まずは買いシグナルから。