NY原油市況=反落、石油施設などへの30日間の攻撃停止の米露合意で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)

              始 値     高 値   安 値  帳入値   前日比
  2025/04     67.40      68.72      66.73      66.90      - 0.68
  2025/05     67.28      68.50      66.57      66.75      - 0.62
  2025/06     66.91      68.13      66.31      66.48      - 0.55
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              666,320             1,773,576   (- 18,949)
                  帳入値  前日比
ヒーティングオイル  2025/04     219.45    - 0.93
                   2025/05     215.71    - 0.91
改質ガソリン        2025/04     216.84    - 1.28
                   2025/05     217.16    - 1.04

注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は反落。終値の前営業日比は、期近2限月が0.68〜0.62ド
ル安、その他の限月は0.55〜0.20ドル安。中心限月の5月限は0.62ドル安
の66.75ドル。

 米軍によるイエメンのフーシ派攻撃に加えて、イスラエルがパレスチナ自治区ガザへ
大規模攻撃を行うなど、再び中東地域の地政学的リスクが強まっていることに加えて、
中国の景気刺激策、さらにはドイツの財政拡張合意期待などで、一時は戻り高値を更新
した。
 しかしこの日の電話による米露首脳会談により、ロシアとウクライナの双方が発電所
や石油精製所などのエネルギー施設を標的とする攻撃を30日間停止することに合意し
たことで、高値から大きく崩れる展開となった。、
 5月限は、アジアの時間帯の時間外取引では67ドル台前半で戻す展開となり、欧州
の時間帯にはそのまま68ドル台に乗せた。しかし欧州の時間帯の半ばにこの日の高値
となる68.50ドルを付けると、その後は米国の時間帯後半までほぼ一貫した下落相
場となり、66ドル台まで崩れた。引け値は66.75ドルだったが、そのあと米石油
協会(API)の週報を弱気して、さらに崩れて66.50ドルまで軟化しており、通
常取引での安値も下回っている。

 ロシアのプーチン大統領と米国のトランプ大統領がこの日電話で会談して。ロシアと
ウクライナの双方が発電所や石油精製所などエネルギー施設を標的とする攻撃を30日
間停止することで合意した。

 ドイツの下院はこの日、憲法に当たる基本法で「債務ブレーキ」を定めた109条、
115条を改正した。これは国防費増強に向けて大型の財政出動を可能にするもの。ま
たインフラ整備のための5千億ユーロの特別基金設置も盛り込まれた。国防と合わせて
今後10数年で1兆ユーロの景気刺激策になる見込み。

 改質ガソリンとヒーティングオイルは反落。原油が高値から崩れたことに追随安とな
った。
今日の材料
・ロシアとウクライナの双方が発電所や石油精製所などのエネルギー施設を標的とする
 攻撃を30日間停止することに合意=米露首脳電話会談。
・今後10数年で1兆ユーロの景気刺激策=ドイツ。

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