原油(WTI先物)反発。主要株価指数の反発などで。55.40ドル/バレル近辺で推移。 金反落。ドルインデックスの反発などで。1,504.85ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年01月限は11,415元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反落。19年10月限は426.3元/トン付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで642.95ドル(前日比5.15ドル縮小)、円建てで2,158円(前日比47円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(8月23日 14時35分頃 先限) 金 5,112円/g 白金 2,954円/g 原油 36,840円/kl ゴム 165.9円/kg とうもろこし 22,480円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル) 出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「減産しない、サウジを除く減産実施OPEC10カ国」 前回は、「米原油生産量、48州でついに日量1200万バレル超」として、米エネルギー省(EIA)が今週公表した週間石油統計より、米国の原油生産量に注目しました。 今回は、「減産しない、サウジを除く減産実施OPEC10カ国」として、OPECに目を向けます。 以下のグラフは、OPECが月報で公表している加盟国各国の原油生産量のデータから、現在、減産を実施しているOPEC内の11カ国のうち、サウジを引いた10カ国の原油生産量の推移を示しています。 10カ国とは、アルジェリア、アンゴラ、コンゴ共和国、エクアドル、赤道ギニア、ガボン、イラク、クウェート、ナイジェリア、UAEです。 これらの国々の原油生産量の合計は、2019年7月時点で日量およそ1587万6000バレルでした。減産のルールが新しくなった2019年1月以降、やや増加しています。 また、現在の減産における10カ国の原油生産量の合計の上限である、日量1562万6000バレルを超えて生産が行われています。 1月に比べて生産量は増加し、なおかつ上限を上回って生産が行われているわけです。 以前の「そろわないOPECの足並み 減産の問題点」で述べたとおり、サウジ以外の減産実施国10カ国が減産順守をしていない点が改善しない限り、サウジの負担は軽減しないと考えられます。 同時に、減産免除国の自国都合の生産減少が、減産が上手く行われていると勘違いをさせる状況が継続するとみられます。 足並みを揃えた減産、減産免除国の動向を考慮しなくてもOPECが減産をきちんと実施できることをアピールするためにも、これらの10カ国の減産実施は必要不可欠だと筆者は考えています。 引き続き、サウジを除く、OPEC内減産実施国10カ国の原油生産量の動向に注目していきたいと思います。 図:サウジを除いたOPEC内減産実施国(10カ国)の原油生産量 単位:千バレル/日量 出所:OPECのデータをもとに筆者作成