[Vol.1173] 原油相場急上昇

著者:吉田 哲
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原油反落。イラン核合意の進展などで。90.80ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,819.65ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。22年05月限は14,650元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。22年03月限は558.4元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで806.8ドル(前日比5ドル拡大)、円建てで3,011円(前日比3円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(2月8日 17時31分頃 6番限)
6,739円/g 白金 3,728円/g
ゴム 249.1円/kg とうもろこし(まだ出来ず)

●NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル


出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「原油相場急上昇」

前回は、「ウクライナ情勢の悪化はインフレ要因」として、ウクライナ情勢悪化による影響の全体像を確認しました。

今回は、「原油相場急上昇」として、足元の原油相場の水準を確認します。

原油相場の上昇がとまりません。足元、1バレルあたり91ドル近辺で推移しています。昨年末、いくつか2022年の年明けに原油相場が下落するとの見通しを目にしましたが、上昇しています。

筆者の2022年の原油相場の見通しは「[Vol.1148] 2022年の原油相場は大きなレンジで推移か」でご覧いただけます。

インフレ懸念を強め、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策を引き締め方向に誘導し、幅広い分野の市場に不安をもたらす原油相場の上昇は、いつまで、そしてどこまで続くのでしょうか。

次回より、先月下旬に米主要メディアがとりまとめた、複数の米大手金融機関の見通しをもとに、考察します。

図:NY原油先物(期近 月足) 単位:ドル/バレル


出所:ミンカブ・ジ・インフォノイドのデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。