原油反発。欧州のロシア制裁強化の報道などで。104.59ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,928.00ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所) 清明節のため休場
上海原油(上海国際能源取引中心) 清明節のため休場
金・プラチナの価格差、ドル建てで943.4ドル(前日比0.4ドル拡大)、円建てで3,772円(前日比18円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(4月5日 19時10分頃 6番限)
金 7,608円/g 白金 3,836円/g
ゴム 264.0円/kg とうもろこし 52,400円/t
LNG 4,200.0円/mmBtu(22年6月限 4日午前9時13分時点)
●NYプラチナ先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「古い常識:プラチナ触媒需要は急減する」
前回は、「「プラチナ婚式」もあり得る。節目でプラチナが登場」として、人生のさまざまなシーンで登場する「プラチナ」について述べました。
今回は、「古い常識:プラチナ触媒需要は急減する」として、まことしやかに語られた、プラチナの触媒消費急減→価格暴落説について書きます。
プラチナの魅力を知るためには、今、「プラチナ」に関わる常識が変化しつつあることに注目しなければなりません。「古い常識」の衰退がはじまり、「新しい常識」が芽生えつつあるためです。以下は環境の変化を確認する上で重要な、プラチナの全需要の内訳です。
プラチナと聞くと「宝飾品」や「輝く高価なもの」という言葉を思い浮かべる人は少なくありません。特に日本人にそのような傾向があると言われています。ですが、世界全体で見ると、自動車の排ガス浄化装置向け需要を含む産業用需要が、全需要の半分以上を占めています。
プラチナには、自分の性質を変えずに相手の性質を変える、「触媒作用」があります。排ガス浄化はこの作用を用いています。
自動車の内燃機関(エンジン)と消音器(マフラー)の間に、筒状の排ガス浄化装置が設置されており、この中を排ガスが通過します。装置の中にはプラチナなどの触媒作用を持つ貴金属が、ハチの巣状の型の表面に薄く塗布してあり、高温の環境下で、通過する排ガス内に含まれる有害物質を水などに変えています。
プラチナの「古い常識」は、自動車排ガス浄化装置向け需要と深く関わっています。
「古い常識」は市場や資産運用に限らず、身の回りのどの分野においても存在するものですが、ことさら、プラチナにおいてはその存在が際立っています。「2015年の問題発覚がきっかけで、排ガス浄化装置向け需要が激減して価格が暴落する」という話が、まことしやかに語られました。
2015年の問題発覚とは、同年9月に米国の政府機関が、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン社が違法な装置を使い、排ガス浄化テストを潜り抜けていた問題を明るみにしたことです。
多くの人々は、この問題発覚がプラチナの主要な需要である自動車排ガス浄化装置向け需要を急減させ、その需要急減がプラチナ価格を急落させる、と考えました。
こうした経緯を経て、問題発覚→ディーゼル車の信用が失墜→同車の排ガス浄化装置に使われるプラチナ需要急減→プラチナ価格急落、という「古い常識」が生まれたのです。
実際に、問題発覚を機に、プラチナ相場は長期低迷を強いられました。次回以降、実際の自動車排ガス浄化装置向け需要の動向を確認します。
図:プラチナの需要内訳(2020年)
出所:リフィニティブのデータより筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,928.00ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所) 清明節のため休場
上海原油(上海国際能源取引中心) 清明節のため休場
金・プラチナの価格差、ドル建てで943.4ドル(前日比0.4ドル拡大)、円建てで3,772円(前日比18円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(4月5日 19時10分頃 6番限)
金 7,608円/g 白金 3,836円/g
ゴム 264.0円/kg とうもろこし 52,400円/t
LNG 4,200.0円/mmBtu(22年6月限 4日午前9時13分時点)
●NYプラチナ先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「古い常識:プラチナ触媒需要は急減する」
前回は、「「プラチナ婚式」もあり得る。節目でプラチナが登場」として、人生のさまざまなシーンで登場する「プラチナ」について述べました。
今回は、「古い常識:プラチナ触媒需要は急減する」として、まことしやかに語られた、プラチナの触媒消費急減→価格暴落説について書きます。
プラチナの魅力を知るためには、今、「プラチナ」に関わる常識が変化しつつあることに注目しなければなりません。「古い常識」の衰退がはじまり、「新しい常識」が芽生えつつあるためです。以下は環境の変化を確認する上で重要な、プラチナの全需要の内訳です。
プラチナと聞くと「宝飾品」や「輝く高価なもの」という言葉を思い浮かべる人は少なくありません。特に日本人にそのような傾向があると言われています。ですが、世界全体で見ると、自動車の排ガス浄化装置向け需要を含む産業用需要が、全需要の半分以上を占めています。
プラチナには、自分の性質を変えずに相手の性質を変える、「触媒作用」があります。排ガス浄化はこの作用を用いています。
自動車の内燃機関(エンジン)と消音器(マフラー)の間に、筒状の排ガス浄化装置が設置されており、この中を排ガスが通過します。装置の中にはプラチナなどの触媒作用を持つ貴金属が、ハチの巣状の型の表面に薄く塗布してあり、高温の環境下で、通過する排ガス内に含まれる有害物質を水などに変えています。
プラチナの「古い常識」は、自動車排ガス浄化装置向け需要と深く関わっています。
「古い常識」は市場や資産運用に限らず、身の回りのどの分野においても存在するものですが、ことさら、プラチナにおいてはその存在が際立っています。「2015年の問題発覚がきっかけで、排ガス浄化装置向け需要が激減して価格が暴落する」という話が、まことしやかに語られました。
2015年の問題発覚とは、同年9月に米国の政府機関が、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン社が違法な装置を使い、排ガス浄化テストを潜り抜けていた問題を明るみにしたことです。
多くの人々は、この問題発覚がプラチナの主要な需要である自動車排ガス浄化装置向け需要を急減させ、その需要急減がプラチナ価格を急落させる、と考えました。
こうした経緯を経て、問題発覚→ディーゼル車の信用が失墜→同車の排ガス浄化装置に使われるプラチナ需要急減→プラチナ価格急落、という「古い常識」が生まれたのです。
実際に、問題発覚を機に、プラチナ相場は長期低迷を強いられました。次回以降、実際の自動車排ガス浄化装置向け需要の動向を確認します。
図:プラチナの需要内訳(2020年)
出所:リフィニティブのデータより筆者作成