原油、上値リスク高い

著者:菊川 弘之
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 共和党に強い影響力を持つキッシンジャー元米国務長官は23日、ダボス会議で「ウクライナに対し、自国領土を割譲してでもロシアとの和平交渉の道を探るべきだと提言した。さらに、ロシアが400年以上にわたって「ヨーロッパの不可欠な一部」であり、ロシアと敵対し続けることは長期的にヨーロッパの安定に悲惨な結果をもたらしかねないと指摘。西側諸国が「その場のムード」でロシアの重要性を忘れることのないよう警鐘を鳴らした。

 民主党寄りのニューヨーク・タイムズ(電子版)も社説で、「バイデン大統領はウクライナ側に対し、米国としてロシアと全面衝突はできないことや、兵器や資金の提供にも限界があることを伝えるべきだ」と掲載した。

 バイデン大統領の支持率低下のトレンドは変わらず、西側諸国での対ロシア制裁に関しての温度差も拡大している。時間が経過すればするほど、経済ダメージは欧州の方が大きく、ハンガリーなどのように米国と距離を置き、早期停戦を望む国も増えてくる。プーチン大統領は26日、イタリアのドラギ首相と電話会談し、ロシアには世界的な食糧危機の解決に大きく貢献する用意があり、イタリアへのガス供給継続も可能と伝えている。

 一方で、プーチン大統領は国営テレビが5日に放送したインタビューで、米欧側が供与を決定した長距離攻撃兵器がウクライナに配備された場合、「これまで攻撃対象としてこなかった対象も攻撃する」と警告。

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

NSトレーディング株式会社 代表取締役社長 / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。

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