原油反発。米主要株価指数の反発などで。78.48ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。1,823.95ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年05月限は12,690元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年02月限は548.5元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで821.6ドル(前日比1.5ドル縮小)、円建てで3,504円(前日比3円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(12月22日 大引け 6番限)
金 7,711円/g
白金 4,207円/g
ゴム 224.6円/kg
とうもろこし 44,220円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NYプラチナ先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「排ガス規制強化が単位あたりの同需要増加要因」
前回は、「フォルクスワーゲン問題の意味を改めて考える」として、プラチナと金の価格推移を、確認しました。
今回は、「排ガス規制強化が単位あたりの同需要増加要因」として、プラチナと金の価格推移を、確認します。
フォルクスワーゲン問題が発覚したことで急減すると目された、プラチナの自動車排ガス浄化装置向けの需要ですが、実際のところ、急減はしていません。
コロナショックの際はやや大きめに減少したものの、2021年は回復。2022年も回復傾向が続くことが見通されています。それにより、2022年の同需要は、フォルクスワーゲン問題発覚時点(2015年)の水準とほとんど同じになります。
このグラフより、データが示す実態よりも、わかりやすい「イメージ」が優先されたかが、うかがえます。同問題発覚以降、ディーゼル車の生産台数が減少しているデータが散見されていたのも事実ですが、こうした環境の中でなぜ、プラチナの同需要は目立った減少を演じなかったのでしょうか。
筆者はそのヒントを、「自動車1台あたりの同需要」に見いだしました。以下は、主要PGMの同需要の合計を、その年に生産された自動車の台数で割った、自動車1台あたりの自動車排ガス浄化装置向け主要PGM(プラチナ、パラジウム、ロジウム)需要の推移です。
ここで言う「自動車」とは、乗用車、小型商用車、トラック、バスなどの四輪自動車です。「自動車1台あたり」に直すと、同需要が顕著に増加していることがわかります。自動車の生産台数が減少しても、1台あたりの需要が増加したため、全体的な需要は急減しなかったと、筆者は考えています。
統計上、2013年以降のプラチナの同データには「燃料電池車」向けの需要を含んでいるとされていますが、自動車の生産台数から考えれば、いまのところ、「燃料電池車」向けの需要がメインでこのグラフが上昇しているわけではないと、考えます。
「自動車1台あたりの同需要を」増やしたと考えられるのが、世界的な自動車排ガス規制強化です。主要国の排ガス規制は年々、強化されています。強化される規制に対応すべく、1台あたりに使われるPGMの量を増やしている、というのが筆者の見立てです。
西側諸国が「脱炭素」を推進しているうちは、こうした規制強化の流れは止まらず、それに従い、排ガス浄化装置に使われるPGMの数量は少なくとも横ばいで推移(自動車の生産台数が増加すれば増加)する可能性があります。
このため、今後も「フォルクスワーゲン問題」起因のプラチナの需要減少や価格下落は起きにくいと、筆者は考えています。
図:自動車1台あたりの自動車排ガス浄化装置向け主要PGM需要 単位:グラム/台
出所:Johnson MattheyおよびOICAのデータをもとに筆者作成
金反発。ドル指数の反落などで。1,823.95ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年05月限は12,690元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年02月限は548.5元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで821.6ドル(前日比1.5ドル縮小)、円建てで3,504円(前日比3円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(12月22日 大引け 6番限)
金 7,711円/g
白金 4,207円/g
ゴム 224.6円/kg
とうもろこし 44,220円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)
●NYプラチナ先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「排ガス規制強化が単位あたりの同需要増加要因」
前回は、「フォルクスワーゲン問題の意味を改めて考える」として、プラチナと金の価格推移を、確認しました。
今回は、「排ガス規制強化が単位あたりの同需要増加要因」として、プラチナと金の価格推移を、確認します。
フォルクスワーゲン問題が発覚したことで急減すると目された、プラチナの自動車排ガス浄化装置向けの需要ですが、実際のところ、急減はしていません。
コロナショックの際はやや大きめに減少したものの、2021年は回復。2022年も回復傾向が続くことが見通されています。それにより、2022年の同需要は、フォルクスワーゲン問題発覚時点(2015年)の水準とほとんど同じになります。
このグラフより、データが示す実態よりも、わかりやすい「イメージ」が優先されたかが、うかがえます。同問題発覚以降、ディーゼル車の生産台数が減少しているデータが散見されていたのも事実ですが、こうした環境の中でなぜ、プラチナの同需要は目立った減少を演じなかったのでしょうか。
筆者はそのヒントを、「自動車1台あたりの同需要」に見いだしました。以下は、主要PGMの同需要の合計を、その年に生産された自動車の台数で割った、自動車1台あたりの自動車排ガス浄化装置向け主要PGM(プラチナ、パラジウム、ロジウム)需要の推移です。
ここで言う「自動車」とは、乗用車、小型商用車、トラック、バスなどの四輪自動車です。「自動車1台あたり」に直すと、同需要が顕著に増加していることがわかります。自動車の生産台数が減少しても、1台あたりの需要が増加したため、全体的な需要は急減しなかったと、筆者は考えています。
統計上、2013年以降のプラチナの同データには「燃料電池車」向けの需要を含んでいるとされていますが、自動車の生産台数から考えれば、いまのところ、「燃料電池車」向けの需要がメインでこのグラフが上昇しているわけではないと、考えます。
「自動車1台あたりの同需要を」増やしたと考えられるのが、世界的な自動車排ガス規制強化です。主要国の排ガス規制は年々、強化されています。強化される規制に対応すべく、1台あたりに使われるPGMの量を増やしている、というのが筆者の見立てです。
西側諸国が「脱炭素」を推進しているうちは、こうした規制強化の流れは止まらず、それに従い、排ガス浄化装置に使われるPGMの数量は少なくとも横ばいで推移(自動車の生産台数が増加すれば増加)する可能性があります。
このため、今後も「フォルクスワーゲン問題」起因のプラチナの需要減少や価格下落は起きにくいと、筆者は考えています。
図:自動車1台あたりの自動車排ガス浄化装置向け主要PGM需要 単位:グラム/台
出所:Johnson MattheyおよびOICAのデータをもとに筆者作成