[Vol.1936] 毎月1万円で積み立ててみた

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反発。米主要株価指数の反発などで。69.55ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。3,056.90ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年05月限は17,095元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。25年05月限は538.3元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2084.05ドル(前日比4.45ドル拡大)、円建てで10,094円(前日比21円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(3月25日 19時01分時点 6番限)
14,712円/g
白金 4,618円/g
ゴム 357.5円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,097円/mmBtu(25年7月限 3月21日17時47分時点)

●NYプラチナ先物 月足  単位:ドル/トロイオンス
NYプラチナ先物 月足  単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「毎月1万円で積み立ててみた」
前回は、「弱者プラチナと強者金(ゴールド)」として、プラチナの需要内訳とフォルクスワーゲン問題を確認します。

今回は、「毎月1万円で積み立ててみた」として、純金・プラチナ積立における累積資産額の推移を確認します。

以下の図は、プラチナの「敗北ぶり」です。毎月1万円を積み立てた場合のシミュレーションです。期間は、2015年年初から2025年2月末までです。月々1万円、手数料は買い付け時に1.65%(税込)、分配・配当なし、で試算しています。

毎月、手数料(165円)を差し引いた9,835円分を購入することとし、9,835円を営業日数で案分した額で毎日買い付けます。毎日の買い付け額はその月の営業日数で異なり、本シミュレーションではおよそ427~546円です。


図のとおり、圧倒的に金(ゴールド)が優位です。プラチナも健闘していますが、金(ゴールド)に遠く及びません。このおよそ5年間はまさに、強者の金(ゴールド)、弱者のプラチナだったと言えます。

では今後はどうなのでしょうか。積み立てをする条件は同じで、価格の推移を次のように想定してみます。プラチナと金(ゴールド)、どちらもはじめの4年間、今と水準が変わらず、その後の6年間でともにおよそ6,000円、上昇する想定です。

2025年3月から始めたシミュレーションは、2035年の年末で終わります。そして、最終的な価格は、プラチナが1万0,147円、金(ゴールド)が1万9,395円です。金(ゴールド)の約半値で取引を終えたプラチナは果たして、金(ゴールド)にあらがうことはできたのでしょうか。

詳細は次回以降、述べます。

図:純金・プラチナ積立における累積資産額の推移 単位:円
図:純金・プラチナ積立における累積資産額の推移 単位:円
出所:楽天証券の金・プラチナ取引のデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。