NY金(6月限)は、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、FRBメンバーからタカ派発言が相次いだこともあり、利食い売りが出たことに上値を抑えられた。前週末段階で、心理的節目2000ドルを維持できず、短期的にはチャートは修正安含みの形状となっている。終値ベースで早々に2000ドルを回復できず、ネックライン(チャート緑線)を割り込んだ場合、一時的なテクニカル売りも予想される。ただし、世界的なドル離れは新G8や、グローバルサウス中心に継続・拡大しており、テニカル的に売り込まれた安値は、中長期的な買い場を提供しそうだ。一方、2000ドルを早々に回復した場合は、5月FOMCでの0.25%の金利引き上げは織り込み済み、過去の金利引き上げ最終局面のNY金相場と同様、下値を固め、次なる放れを待つ展開となろう。
2023年1月「ブラジルとアルゼンチンは共通通貨『スル(「南」の意味)』の創設を目指す」と発表したブラジルのルラ大統領は、4月12~15日にかけて中国を公式訪問し、「世界のあらゆる国がドルで貿易を行う必要があるのか疑問だ」と述べた。米国が安全保障上の問題を指摘するファーウェイの研究開発センターを視察するなど米国に反旗を翻すような動きだ。ブラジルと中国は3月に両国間の貿易取引で、それぞれの自国通貨を用いることで合意しており、ドルへの依存度を減らす流れを作っている。かつてブラジルにとって最大の貿易相手国は米国だったが、2009年以降、中国がトップに代わっている。欧米寄りだった前政権と異なり、ルラ政権は中国寄りへ舵を切換えており、今回の首脳会談でも、経済協力や貿易関連などを中心に双方の省庁間で計15の覚書に調印している。
2023年1月「ブラジルとアルゼンチンは共通通貨『スル(「南」の意味)』の創設を目指す」と発表したブラジルのルラ大統領は、4月12~15日にかけて中国を公式訪問し、「世界のあらゆる国がドルで貿易を行う必要があるのか疑問だ」と述べた。米国が安全保障上の問題を指摘するファーウェイの研究開発センターを視察するなど米国に反旗を翻すような動きだ。ブラジルと中国は3月に両国間の貿易取引で、それぞれの自国通貨を用いることで合意しており、ドルへの依存度を減らす流れを作っている。かつてブラジルにとって最大の貿易相手国は米国だったが、2009年以降、中国がトップに代わっている。欧米寄りだった前政権と異なり、ルラ政権は中国寄りへ舵を切換えており、今回の首脳会談でも、経済協力や貿易関連などを中心に双方の省庁間で計15の覚書に調印している。