[Vol.1505] グローバルサウスの声サミットに125カ国が参加

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反落。米主要株価指数の反落などで。71.44ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,965.55ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年09月限は12,085元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年08月限は529.9元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで981.05ドル(前日比2.85ドル縮小)、円建てで4,496円(前日比63円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(6月19日 大引け時点 6番限)
8,891円/g
白金 4,395円/g
ゴム 210.2円/kg
とうもろこし 44,800円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 日足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「グローバルサウスの声サミットに125カ国が参加」
前回は、「『中央銀行』起因の上昇圧力増強」として、リーマンショックを起点に考える、西側・非西側間の「分断」と金(ゴールド)相場への影響について、述べました。

今回は、「グローバルサウスの声サミットに125カ国が参加」として、2023年1月12・13日に行われたグローバルサウスの声サミットの参加国について、述べます。

今回から数回、「グローバルサウス」を起点に、コモディティ(国際商品)価格の長期的な動向を考察します。日本政府は、最近の公式な文章の中で「グローバルサウスには明確な定義はない」、としています。とはいえ、これまでの諸事情を踏まえれば、南半球を中心とした、発展途上国のグループだと言えるでしょう。

以下の図は、今年1月にインドが主導して行われたオンラインイベント「グローバルサウスの声サミット(Voice of Global South Summit)」の参加国です。120カ国以上が招待され、中南米29カ国、アフリカ47カ国、ヨーロッパ7カ国、アジア31カ国、オセアニア11カ国、合計125カ国が参加したとされています。

1964年に77の発展途上国が参加して誕生した「G77(グループ77)」は、現在130を超えるまで、大きくなりました。今年60周年を迎えた同組織に属する国の多くが、「グローバルサウスの声サミット」参加国です。

「グローバルサウス」。一体どのようなグループなのでしょうか。次回以降、人口、GDP(経済規模)、自由民主主義指数(思想・考え方)、主要コモディティの生産シェア・輸入シェアなど、さまざまな点から、観察します。

図:グローバルサウスの声サミット(2023年1月12・13日)参加国(125カ国)
図:グローバルサウスの声サミット(2023年1月12・13日)参加国(125カ国)

出所:インド外務省の資料をもとにMap Chartで筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。