[Vol.1506] 人口シェアは50%、GDPは先進国に遠くおよばず

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。71.22ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,961.75ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年09月限は12,065元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年08月限は535.6元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで986.85ドル(前日比3.75ドル拡大)、円建てで4,512円(前日比16円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(6月20日 12時08分時点 6番限)
8,873円/g
白金 4,361円/g
ゴム 208.4円/kg
とうもろこし 45,230円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 日足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「人口シェアは50%、GDPは先進国に遠くおよばず」
前回は、「グローバルサウスの声サミットに125カ国が参加」として、2023年1月12・13日に行われたグローバルサウスの声サミットの参加国について、述べました。

今回は、「人口シェアは50%、GDPは先進国に遠くおよばず」として、グローバルサウスの声サミット参加国の人口シェアについて、述べます。

以下は、前回述べた「グローバルサウスの声サミット」に参加した国々の人口のシェア(125カ国合計)です。世界の二人に一人が、同サミット参加国に住んでいることがわかります。

同サミットに参加した国々の中で人口が多い国は、インド(14億人)、ナイジェリア(2億1,000万人)、バングラディシュ(1億6,000万人)、エチオピア(1億2,000万人)、フィリピン(1億1,000万人)、エジプト(1億人)です(2021年、いずれも概数)。

インドを除いても、同サミット参加国の人口シェアはおよそ30%です。先進国のグループであるG7(米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ、日本)の10%をはるかに凌ぐ(しのぐ)水準です。

しかし、経済力の点で言えば、G7に遠く及びません。グローバルサウスの声サミット参加国のGDPシェアです。足元、インドを含めても10%強です。

同サミットに参加した国々の中でGDP(国内総生産 その国が生み出したモノやサービスの価値)の額が大きい国は、インド(31億ドル)、タイ(5億ドル)、ナイジェリア(4億4,000万ドル)、バングラディシュ(4億1,000万ドル)、アラブ首長国連邦(UAE 4億1,000万ドル)、エジプト(4億ドル)、フィリピン(3億9,000万ドル)です(2021年 いずれも概算)。

同サミット参加国は、ある意味イメージ通り、発展途上ではあるものの、「数」が圧倒的です。G7を含む西側諸国は、民主的であることを「よし」としています。SDGs(持続可能な開発目標)でも、「誰一人取り残さない」ことを前提にしています。このため、西側は、「数」を有するグローバルサウスを、無視することはできません。西側は彼らと「うまく付き合うこと」が求められています。

同サミットはインドが主導して行われました。また、前回述べたG77は目下、中国と急接近しています(G78という言葉が生まれつつある)。インドと中国という、二つの非西側の大国が120カ国におよぶ国々を率い、ウクライナ危機で混乱する世界を「数」の利を生かしながら西側と渡り合っている。それが今なのだと考えられます。

図:グローバルサウスの声サミット参加国の人口シェア
図:グローバルサウスの声サミット参加国の人口シェア

出所:世界銀行のデータおよびインド外務省の資料をもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。