[Vol.1511] エルニーニョ現象の発生過程を確認

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。69.77ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。1,938.25ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。23年09月限は11,950元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年08月限は542.7元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで998.2ドル(前日比1.95ドル縮小)、円建てで4,633円(前日比11円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(6月27日 大引け時点 6番限)
8,875円/g
白金 4,242円/g
ゴム 205.6円/kg
とうもろこし 44,910円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●シカゴトウモロコシ先物(期近) 日足  単位:セント/ブッシェル
シカゴトウモロコシ先物(期近) 日足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「エルニーニョ現象の発生過程を確認」

前回は、「『スーパーエルニーニョ』発生予報」として、エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差(5カ月平均)、述べました。

今回は、「エルニーニョ現象の発生過程を確認」として、エルニーニョ現象の発生過程(主因)、述べます。

今年のエルニーニョ現象の規模が大きくなるかどうかは、さまざまな条件(該当水域の熱量など)が関わっていますが、そもそも、同現象はどのような過程を経て発生するのでしょうか。以下は、太平洋の赤道付近、やや東側を示した図です。

エルニーニョは、赤で示した海域の海面水温が上昇する現象です。逆に低下する現象がラニーニャです。通常のエルニーニョ現象の際に生じる影響は、春(3~5月)高温、夏(6~8月)低温・多雨、秋(9~11月)低温、冬(12~2月)多雨とされています(日本の場合 気象庁の資料より)。

以下は、エルニーニョ現象の発生過程をイメージしたものです。赤道付近で東から西に吹いている「貿易風」が弱まると(1)、東南アジア付近に押しとどめられていた温かい海水が太平洋の東側に流れ込み(2)、太平洋の赤道付近の東側の海域の海面水温が上昇してエルニーニョ現象が発生します(3)。

図:エルニーニョ現象の発生過程(主因)
図:エルニーニョ現象の発生過程(主因)

出所:気象庁の資料をもとに筆者作成

 

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このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。