[Vol.1586] パレスチナ問題を確認

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。85.75ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,923.95ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。24年01月限は14,750元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。23年12月限は672.9元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1036.55ドル(前日比20.75ドル縮小)、円建てで4,954円(前日比28円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(10月16日 17時04分時点 6番限)
9,188円/g
白金 4,234円/g
ゴム 261.7円/kg
とうもろこし 40,950円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「パレスチナ問題を確認」
前回は、「『相手を知る』重要性を知る」として、「脱炭素下(禍)」の産油国の心境(筆者イメージ)を示しました。

今回は、「パレスチナ問題を確認」として、イスラエル(パレスチナ自治区含む)の位置を示します。

古来より、地中海東沿岸(現在のエジプトの北、レバノンの南、シリアとヨルダンの西側一帯)は「パレスチナ」と呼ばれてきました。この地は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、それぞれの聖地であるエルサレムを擁する、宗教上の要衝でもあります。

およそ2000年前にローマ帝国に滅ぼされるまで、パレスチナにはユダヤ人の国がありました。アラブ人が居を構える以前のことです。パレスチナを追われて世界に散り散りになったユダヤ人は、特にヨーロッパで迫害を受けてきました。教えを広めようとしたイエス・キリストがユダヤ教の信者と対立して十字架にかけられたとされ、後にこのことがヨーロッパに伝わり、ユダヤ人は「キリストを処刑した人たち」とみなされたことが一因と言われています。

ユダヤ人たちは、高い識字率を駆使するなどして、金融業などにおいて世界各地で頭角を現しましたが、こうした中にあっても、再び祖国を持ちたい、迫害から逃れたいという思いを強く持ち続けました。そして第二次世界大戦後の1947年、国連(国際連合)はナチスドイツによるホロコースト(ユダヤ人に対する歴史上最大とされる迫害)のような悲劇を繰り返さないことも意図し、あのパレスチナの地にユダヤ人国家を樹立することを決めたのでした。

この地にユダヤ人国家「イスラエル」ができた(1948年)ことを機に、歴史的にこの地に長く住んでいたアラブ人と、およそ2000年ぶりにこの地に国家を樹立したユダヤ人との間で対立が激化しはじめました。

図:イスラエル(パレスチナ自治区含む)の位置
NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス

出所:各種資料をもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。