原油反落。米主要株価指数の反発などで。77.04ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。1,989.45ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。24年01月限は14,090元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。24年01月限は587.5元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1062.95ドル(前日比10.05ドル拡大)、円建てで5,114円(前日比11円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(11月21日 17時48分時点 6番限)
金 9,425円/g
白金 4,311円/g
ゴム 260.7円/kg
とうもろこし 39,420円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「エネルギー相場は需要よりも供給を反映」
前回は、「原油相場、株高でもドル安でも大暴落」として、主要銘柄の騰落率(2023年10月6日と11月17日を比較)を確認しました。
今回は、「エネルギー相場は需要よりも供給を反映」として、GDP100万ドルあたりのエネルギー消費量を確認します。
イスラエルとハマスの戦争が勃発して以降、原油相場に強い下落圧力をかけているのが、「中東情勢の緩和期待」です。断続的に、人質が解放される期待や、人道回廊が機能する期待が浮上し、その度に原油市場ではそれまで存在していた供給減少懸念が和らぎ、下落圧力が強まりました。
前回述べた米中の需要鈍化観測起因の下落圧力と、中東産油国からの供給減少懸念が断続的に和らいだことによる下落圧力が同時進行したことが、8%を超える下落の要因であると考えられます(先週は一時72ドル台まで下落)。
足元、原油相場は9月の高値(95ドル近辺)に比べて20%程度も安い水準で推移しています。このような四カ月ぶりの安値水準で推移する原油相場の動向をひもとく上で、何がヒントになるのでしょうか。
産油国(OPECプラス)は今年4月以降に行った全ての会合で、自主減産における削減量を増やしたり、減産期間を延長したりするなど、減産を強化して需給が引き締まる観測を強めてきました。
原油相場の下落を止めたり、さらなる反発を引き起こしたりするためです。今後の原油相場の動向をひもとく上でヒントになるのが、やはり産油国(供給者)の動向です。
しばしば、「原油相場の動向は世界景気の動向を示している」「原油は経済の血液」などと言われることがあります。原油の需要が増えるときは世界の景気は好調で、逆に需要が減るときは世界の景気は不調であると考えられているためです。
たしかに30年ほど前はそのような傾向があったと考えられます。以下の図のとおり、世界全体のGDP(名目)100万ドルあたりを生み出すときに消費されたエネルギーの量(石炭、石油、天然ガス、原子力、水力、その他再生可能エネルギーの合計)は、1990年代は高水準でした。
しかし、2000年代に入り徐々に減少しはじめ、西側で脱炭素が叫ばれ始めた2010年代はさらに減少、2020年代に入っても減少が続いています。同じ額のGDPを生む出すときに消費されたエネルギーの量が減少していることは、世界全体で省エネが進んでいることを示唆していると、筆者は考えています。
省エネが加速すると、各種エネルギー市場に与える需要面の影響度が低下し、相対的に供給面の影響度が上昇します。この30年間、この傾向が続いています。
この点がまさに、今後の原油相場の動向をひもとく上で供給者(OPECプラスなど)の動向がヒントになることのゆえんです。(需要面はこれからも重要な要因であり続けるが、供給面が優先されるケースが目立っていると感じている)
図:GDP100万ドルあたりのエネルギー消費量
出所:IMFおよびEnergy Instituteのデータより筆者作成
金反発。ドル指数の反落などで。1,989.45ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。24年01月限は14,090元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。24年01月限は587.5元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1062.95ドル(前日比10.05ドル拡大)、円建てで5,114円(前日比11円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(11月21日 17時48分時点 6番限)
金 9,425円/g
白金 4,311円/g
ゴム 260.7円/kg
とうもろこし 39,420円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)
●NY原油先物(期近) 日足 単位:ドル/バレル
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「エネルギー相場は需要よりも供給を反映」
前回は、「原油相場、株高でもドル安でも大暴落」として、主要銘柄の騰落率(2023年10月6日と11月17日を比較)を確認しました。
今回は、「エネルギー相場は需要よりも供給を反映」として、GDP100万ドルあたりのエネルギー消費量を確認します。
イスラエルとハマスの戦争が勃発して以降、原油相場に強い下落圧力をかけているのが、「中東情勢の緩和期待」です。断続的に、人質が解放される期待や、人道回廊が機能する期待が浮上し、その度に原油市場ではそれまで存在していた供給減少懸念が和らぎ、下落圧力が強まりました。
前回述べた米中の需要鈍化観測起因の下落圧力と、中東産油国からの供給減少懸念が断続的に和らいだことによる下落圧力が同時進行したことが、8%を超える下落の要因であると考えられます(先週は一時72ドル台まで下落)。
足元、原油相場は9月の高値(95ドル近辺)に比べて20%程度も安い水準で推移しています。このような四カ月ぶりの安値水準で推移する原油相場の動向をひもとく上で、何がヒントになるのでしょうか。
産油国(OPECプラス)は今年4月以降に行った全ての会合で、自主減産における削減量を増やしたり、減産期間を延長したりするなど、減産を強化して需給が引き締まる観測を強めてきました。
原油相場の下落を止めたり、さらなる反発を引き起こしたりするためです。今後の原油相場の動向をひもとく上でヒントになるのが、やはり産油国(供給者)の動向です。
しばしば、「原油相場の動向は世界景気の動向を示している」「原油は経済の血液」などと言われることがあります。原油の需要が増えるときは世界の景気は好調で、逆に需要が減るときは世界の景気は不調であると考えられているためです。
たしかに30年ほど前はそのような傾向があったと考えられます。以下の図のとおり、世界全体のGDP(名目)100万ドルあたりを生み出すときに消費されたエネルギーの量(石炭、石油、天然ガス、原子力、水力、その他再生可能エネルギーの合計)は、1990年代は高水準でした。
しかし、2000年代に入り徐々に減少しはじめ、西側で脱炭素が叫ばれ始めた2010年代はさらに減少、2020年代に入っても減少が続いています。同じ額のGDPを生む出すときに消費されたエネルギーの量が減少していることは、世界全体で省エネが進んでいることを示唆していると、筆者は考えています。
省エネが加速すると、各種エネルギー市場に与える需要面の影響度が低下し、相対的に供給面の影響度が上昇します。この30年間、この傾向が続いています。
この点がまさに、今後の原油相場の動向をひもとく上で供給者(OPECプラスなど)の動向がヒントになることのゆえんです。(需要面はこれからも重要な要因であり続けるが、供給面が優先されるケースが目立っていると感じている)
図:GDP100万ドルあたりのエネルギー消費量
出所:IMFおよびEnergy Instituteのデータより筆者作成