[Vol.1617] 金(ゴールド)相場との連動性に留意

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。78.40ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。2,040.80ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。24年01月限は13,620元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。24年01月限は589.4元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1106.6ドル(前日比0.90ドル拡大)、円建てで5,315円(前日比18円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(11月30日 18時09分時点 6番限)
9,651円/g
白金 4,336円/g
ゴム 262.7円/kg
とうもろこし 39,730円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「金(ゴールド)相場との連動性に留意」
前回は、「材料の時間軸と投資手法の関係」として、金(ゴールド)にかかる七つのテーマについて述べました。

今回は、「金(ゴールド)相場との連動性に留意」として、金(ゴールド)関連銘柄と金相場の連動性における傾向について述べます。

新NISAの「成長投資枠」で取引できる金(ゴールド)関連銘柄は「投資信託」「ETF」「個別株」のいずれかです(2023年11月24日時点)。これらの投資手法は、金(ゴールド)投資においては「間接」手法です。

「直接」手法は、金(ゴールド)現物そのもの、あるいはそれに限りなく近い手法である、純金積立や商品先物、CFDなどです。

「間接」と「直接」の最も大きな違いは、関連する商品の値動きのもととなる金(ゴールド)相場との連動性です。直接は連想性が高く、間接は(それよりも)低くなる傾向があります。

保有していた関連する投資信託が早期償還となってしまったり、保有していた金の鉱山を持つ企業の株式の価値が本業以外の要因によって負の影響を受けたりすることがあります。

これらはいずれも、関連する商品と金(ゴールド)相場の連動性を低下させる例です。こうした点は、新NISAで金(ゴールド)関連の投資商品を取引する上で、留意しておきたい事項です。

図:金(ゴールド)関連銘柄と金相場の連動性における傾向
図:金(ゴールド)関連銘柄と金相場の連動性における傾向

出所:筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。