原油反落。米原油在庫増加などで。81.03ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。2,178.40ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。24年09月限は14,470元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。24年05月限は626.9元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1263.25ドル(前日比6.75ドル拡大)、円建てで6,228円(前日比20円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(3月27日 17時11分時点 6番限)
金 10,635円/g
白金 4,407円/g
ゴム 319.6円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「米利上げ時ドル建て金(ゴールド)下げず」
前回は、「円建て金(ゴールド)小売価格の決まり方」として、各種価格の相関係数(1974年1月から2024年2月までの月間平均価格をもとに算出)について述べました。
今回は、「米利上げ時ドル建て金(ゴールド)下げず」として、FFレートとドル建て金(ゴールド)価格の推移について述べます。
しばしば、「金利上昇時、金(ゴールド)価格は下がる」という話を耳にすることがあります。この話が日本で起きた場合、というのが以前の「[Vol.1692] 8年ぶりに到来した『金利がある世界』」で述べた、「日銀マイナス金利解除・利上げ検討→円建て金(ゴールド)価格下落」という連想の元になっています。
以下は、FRB(米連邦準備制度理事会)が決定するFFレート(日本の無担保コール翌日物金利に相当)と、ドル建て金(ゴールド)の推移です。
2015年末から2019年春にかけて、2022年初旬から2023年秋にかけて、FRBは大規模な利上げを実施しました。金融緩和によって過熱感を帯びた景気を一定程度冷やすことや、インフレ退治(景気を冷やして需要を落とし、インフレを沈静化させること)などが目的でした。
こうした「利上げ時」に、ドル建て金(ゴールド)はどのように動いたのでしょうか。図の通り、目立った下落は起きず、横ばいで推移しましました。「利上げ」でもドル建て金(ゴールド)は下がらなかったのです。
この説明は、短中期のテーマである「有事ムード(危機時の不安心理)」「代替資産(株の代わり)」「代替通貨(ドルの代わり)」がもたらした圧力が、有事ムードからは上昇方向、代替資産からは上昇方向、代替通貨からは下落方向で、それらが相殺されて(下落せず)横ばいとなった、となります。
材料を点で見ず、複数のテーマを俯瞰(ふかん)することは現代の金(ゴールド)相場を分析する上で欠かせません。俯瞰することで金利上昇局面でも金(ゴールド)価格が下がらなかったことを説明できます。
その意味で、日銀のマイナス金利解除・利上げ検討が、国内小売などへの投資妙味を大幅に低下させる要因にはならないと筆者は考えています。
また、米国で仮に利上げが実施されたとしても(今は利下げの議論が進んでいる)、有事ムードや代替資産起因の上昇圧力があればドル建てが上昇し得ることを考えても、利上げが金(ゴールド)投資を諦めるきっかけにはならないといえるでしょう。
図:FFレートとドル建て金(ゴールド)価格の推移

出所:FREDおよびLBMAのデータを基に筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。2,178.40ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。24年09月限は14,470元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。24年05月限は626.9元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1263.25ドル(前日比6.75ドル拡大)、円建てで6,228円(前日比20円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(3月27日 17時11分時点 6番限)
金 10,635円/g
白金 4,407円/g
ゴム 319.6円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「米利上げ時ドル建て金(ゴールド)下げず」
前回は、「円建て金(ゴールド)小売価格の決まり方」として、各種価格の相関係数(1974年1月から2024年2月までの月間平均価格をもとに算出)について述べました。
今回は、「米利上げ時ドル建て金(ゴールド)下げず」として、FFレートとドル建て金(ゴールド)価格の推移について述べます。
しばしば、「金利上昇時、金(ゴールド)価格は下がる」という話を耳にすることがあります。この話が日本で起きた場合、というのが以前の「[Vol.1692] 8年ぶりに到来した『金利がある世界』」で述べた、「日銀マイナス金利解除・利上げ検討→円建て金(ゴールド)価格下落」という連想の元になっています。
以下は、FRB(米連邦準備制度理事会)が決定するFFレート(日本の無担保コール翌日物金利に相当)と、ドル建て金(ゴールド)の推移です。
2015年末から2019年春にかけて、2022年初旬から2023年秋にかけて、FRBは大規模な利上げを実施しました。金融緩和によって過熱感を帯びた景気を一定程度冷やすことや、インフレ退治(景気を冷やして需要を落とし、インフレを沈静化させること)などが目的でした。
こうした「利上げ時」に、ドル建て金(ゴールド)はどのように動いたのでしょうか。図の通り、目立った下落は起きず、横ばいで推移しましました。「利上げ」でもドル建て金(ゴールド)は下がらなかったのです。
この説明は、短中期のテーマである「有事ムード(危機時の不安心理)」「代替資産(株の代わり)」「代替通貨(ドルの代わり)」がもたらした圧力が、有事ムードからは上昇方向、代替資産からは上昇方向、代替通貨からは下落方向で、それらが相殺されて(下落せず)横ばいとなった、となります。
材料を点で見ず、複数のテーマを俯瞰(ふかん)することは現代の金(ゴールド)相場を分析する上で欠かせません。俯瞰することで金利上昇局面でも金(ゴールド)価格が下がらなかったことを説明できます。
その意味で、日銀のマイナス金利解除・利上げ検討が、国内小売などへの投資妙味を大幅に低下させる要因にはならないと筆者は考えています。
また、米国で仮に利上げが実施されたとしても(今は利下げの議論が進んでいる)、有事ムードや代替資産起因の上昇圧力があればドル建てが上昇し得ることを考えても、利上げが金(ゴールド)投資を諦めるきっかけにはならないといえるでしょう。
図:FFレートとドル建て金(ゴールド)価格の推移

出所:FREDおよびLBMAのデータを基に筆者作成