[Vol.1845] どの国でも労働人口は経済発展の源泉

著者:吉田 哲
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原油反落。ドル指数の反発などで。70.87ドル/バレル近辺で推移。

金反落。米主要株価指数の反発などで。2,732.70ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年01月限は18,125元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。24年12月限は532.7元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1735.05ドル(前日比7.95ドル縮小)、円建てで8,654円(前日比30円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(11月6日 17時50分時点 6番限)
13,562円/g
白金 4,908円/g
ゴム 361.2円/kg
とうもろこし 35,760円/t
LNG 1,973円/mmBtu(25年2月限 11月05日17時58分時点)

●NY原油先物(期近) 月足  単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 月足  単位:ドル/バレル
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「どの国でも労働人口は経済発展の源泉」
前回は、「先進国、新興国、次世代新興国という分類」として、さまざまな先進国、新興国、次世代新興国を確認しました。

今回は、「どの国でも労働人口は経済発展の源泉」として、主要国の労働人口(15歳から64歳まで)の比率を確認します。

前回述べた各国の人口に関するデータを確認します。以下は、労働人口と呼ばれる15歳から64歳までの人口の比率です。その国の最繁栄期がいつだったかがうかがえます。労働力の比率の推移はその国の繁栄の軌跡ともいえます。

日本は高度経済成長期の1960年代半ばとバブル期の1990年代半ば、中国は「中国爆食」で世界を驚かせた時代に当たる2000年代前半です。ドイツはGDP(国内総生産)が急激に伸びた1980年代半ばです。米国は1970年代後半から、多くの移民を受け入れているため、比較的高い水準を維持しています。

全体的には、労働人口の比率がその国の人口の65%を超えると、目立った経済発展が起きるといえそうです。その意味では足元、インドとサウジアラビアには、経済発展の源泉が存在するといえます。

65歳以上の人口比率を確認すると、足元の順位は労働人口とおおむね逆です。労働人口の比率が大きく低下すると、目立った上昇を演じる傾向があります。インドとサウジアラビアは低水準で推移していることが特徴的です。

図:労働人口(15歳から64歳まで)の比率 単位:%
図:労働人口(15歳から64歳まで)の比率 単位:%
出所:United Nations(国際連合)のデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。