[Vol.1848] 全ての激戦区を制し「トランプ2.0」始動

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反発。米主要株価指数の反発などで。70.42ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。2,677.30ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。25年01月限は18,220元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。24年12月限は533.3元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1686.65ドル(前日比29.65ドル縮小)、円建てで8,410円(前日比2円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(11月11日 17時40分時点 6番限)
13,269円/g
白金 4,859円/g
ゴム 363.0円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,080円/mmBtu(25年1月限 11月08日18時28分時点)

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「全ての激戦区を制し『トランプ2.0』始動」
前回は、「民主的=豊か、権威的=貧困とは限らない」として、一人当たり名目GDPを確認しました。

今回は、「全ての激戦区を制し『トランプ2.0』始動」として、トランプ2.0の影響(川上から川下まで)を確認します。

11月5日(火)に行われた米国の大統領選挙で勝利したトランプ氏は、4年ぶりに米国の大統領に返り咲くこととなりました。

激戦州と言われるペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシン、ジョージア、ノースカロライナ、ネバダ、アリゾナの全てを制し、2016年の前回の勝利時の306を超える312人もの選挙人を獲得しました(勝利の条件は270人獲得)。総得票数でもハリス氏を370万票程度上回る、まさに大勝でした。

そして世界は、トランプ政権の二期目を迎えることとなりました。複数のメディアはこれを「トランプ2.0」と述べています。

米国は世界中のほとんどの国と、なんらかのつながりを持っています。資金、資源、人材、技術などの資産を大量に有する同国は、つながりを持つ国々に対して大きな影響力をもっています。長い歴史の中で培われてきた人脈、思想、軍備、威光なども彼らの重要な資産の一つです。

他国のほとんどが持ちえない資産を持つ米国のリーダーは、世界中に大きな影響を及ぼします。トランプ2.0の全体観が世界に与える影響の流れを示したのが下の図です。

これから始まろうとしているトランプ2.0において、個人投資家や市場関連の情報発信者を含む市場関係者は、どのような考え方で市場と向き合うことが望まれるのでしょうか。

図:トランプ2.0の影響(川上から川下まで)
図:トランプ2.0の影響(川上から川下まで)
出所:筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。