原油反落。米主要株価指数の反落などで。70.59ドル/バレル近辺で推移。
金反発。ドル指数の反落などで。2,639.66ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。25年05月限は17,560元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。25年02月限は550.0元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1700.16ドル(前日比4.51ドル拡大)、円建てで8,724円(前日比46円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(12月30日 10時23分時点 6番限)
金 13,408円/g
白金 4,684円/g
ゴム 371.7円/kg
とうもろこし 40,180円/t
LNG 1,960円/mmBtu(25年4月限 12月19日17時25分時点)
●NYプラチナ先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「2025年のプラチナ相場、十年の呪縛から解放か」
前回は、「未踏の値、3,000ドル、1万6,000円に到達か」として、金(ゴールド)に関わる七つのテーマ(2025年の見通し)を確認しました。
今回は、「2025年のプラチナ相場、十年の呪縛から解放か」として、近年のプラチナ市場を取り巻く環境を確認します。
近年のプラチナ相場は、1トロイオンスあたり1,000ドルを挟んだプラスマイナス250ドル程度のレンジ内で推移しています。2024年のプラチナ相場も、このレンジ内に収まりました。
レンジ相場は、相場が上昇圧力によって形成された下値の目安と、下落圧力によって形成された上値の目安の間で推移している状態のことです。つまり近年のプラチナ相場は、上昇圧力と下落圧力に挟まれ続けているのです。
下値の目安である750ドルは、リーマンショック(2008年9月)直後以降、長期視点で維持している安値水準です。上値の目安である1,250ドルは、2021年序盤にコロナショック発生後に行われた大規模な金融緩和時に一時的につけた高値水準です。
リーマンショック発生直前は2,000ドル近辺でした。この水準に比べると、近年のレンジの中心である1,000ドルはおよそ2分の1です。このため、近年のプラチナ相場は、長期視点の安値水準で推移していると言えます。
2025年のプラチナ相場を展望する上で必要なことは、現在の上昇圧力と下落圧力が何であるかを明らかにすること、そしてそれらの圧力がどう変化するのかを展望することであるといえます。筆者が考える上下の圧力は、以下のとおりです。
下限を形成する上昇圧力は、短中期的には「主要国の景気楽観論」「金(ゴールド)相場の動向」など、中長期的には「フォルクスワーゲン問題関連」、上限を形成する下落圧力は、短中期的には「主要国の景気悲観論」「金(ゴールド)相場の動向」、中長期的には「フォルクスワーゲン問題関連」がもたらしていると、考えられます。
複数のテーマが同時進行していること、価格はそれらがもたらす圧力が相殺されて形成されていること、同じテーマでも正反対の圧力を生むことがあること、などに留意する必要があります。
フォルクスワーゲン問題発覚を機に、ディーゼル車の生産台数減少→プラチナの主要需要である自動車排ガス浄化装置向け需要減少、という連想が働き、「プラチナはもうダメだ!」と多くの市場関係者から強く否定され、諦めムードが漂いはじめた2015年から、2025年で10年目を迎えます。すでに足元、自動車排ガス浄化装置向け需要がほぼ2015年の水準に回復している(WPICのデータより)ため、もう、呪縛におびえる必要はないでしょう。
2025年のプラチナ相場について、短中期的には「主要国の景気楽観論」や「金(ゴールド)相場の動向」がもたらす上下の圧力を受けながら、それらのバランスに応じて細かく上下する展開が予想されます。
中長期的には「フォルクスワーゲン問題」の呪縛から解放されつつあることを受け、底値を切り上げる可能性があります。超長期的なテーマである水素関連の新需要増加や民主度低下をきっかけとした主要鉱山生産国からの供給減少が目立てば、なおのこと、底値切り上げが目立つ可能性があります。
これらをもとに、2025年のプラチナ相場は1000ドルをはさんだプラスマイナス250ドル、下値のめどが750ドル、上値のめどが1250ドルという、近年のレンジを踏襲すると筆者は考えています。プラチナの価格推移に、金(ゴールド)のような華やかさはないかもしれません。このため、注目する市場関係者は多くないかもしれません。
ですが、相場格言「人の行く裏に道あり花の山」で示唆されているとおり、まだ注目が集まっていないからこそプラチナは「裏の道」になり得ます。つまりそれは、花の山(利益)に近づく道になり得るということです。長期視点の上昇のきっかけになることを期待し、2025年のプラチナ相場に注目していきたいと思います。
金(ゴールド)に比べて相当な割安感があることは、プラチナを投資対象に選ぶ際の大きな(大きな)ポイントです。(あの時、プラチナを否定した関係者らが作ってくれた「安値」を、投資機会として活用する場面がきたと、筆者は感じています)
図:近年のプラチナ市場を取り巻く環境
出所:筆者作成
金反発。ドル指数の反落などで。2,639.66ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。25年05月限は17,560元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。25年02月限は550.0元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1700.16ドル(前日比4.51ドル拡大)、円建てで8,724円(前日比46円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(12月30日 10時23分時点 6番限)
金 13,408円/g
白金 4,684円/g
ゴム 371.7円/kg
とうもろこし 40,180円/t
LNG 1,960円/mmBtu(25年4月限 12月19日17時25分時点)
●NYプラチナ先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「2025年のプラチナ相場、十年の呪縛から解放か」
前回は、「未踏の値、3,000ドル、1万6,000円に到達か」として、金(ゴールド)に関わる七つのテーマ(2025年の見通し)を確認しました。
今回は、「2025年のプラチナ相場、十年の呪縛から解放か」として、近年のプラチナ市場を取り巻く環境を確認します。
近年のプラチナ相場は、1トロイオンスあたり1,000ドルを挟んだプラスマイナス250ドル程度のレンジ内で推移しています。2024年のプラチナ相場も、このレンジ内に収まりました。
レンジ相場は、相場が上昇圧力によって形成された下値の目安と、下落圧力によって形成された上値の目安の間で推移している状態のことです。つまり近年のプラチナ相場は、上昇圧力と下落圧力に挟まれ続けているのです。
下値の目安である750ドルは、リーマンショック(2008年9月)直後以降、長期視点で維持している安値水準です。上値の目安である1,250ドルは、2021年序盤にコロナショック発生後に行われた大規模な金融緩和時に一時的につけた高値水準です。
リーマンショック発生直前は2,000ドル近辺でした。この水準に比べると、近年のレンジの中心である1,000ドルはおよそ2分の1です。このため、近年のプラチナ相場は、長期視点の安値水準で推移していると言えます。
2025年のプラチナ相場を展望する上で必要なことは、現在の上昇圧力と下落圧力が何であるかを明らかにすること、そしてそれらの圧力がどう変化するのかを展望することであるといえます。筆者が考える上下の圧力は、以下のとおりです。
下限を形成する上昇圧力は、短中期的には「主要国の景気楽観論」「金(ゴールド)相場の動向」など、中長期的には「フォルクスワーゲン問題関連」、上限を形成する下落圧力は、短中期的には「主要国の景気悲観論」「金(ゴールド)相場の動向」、中長期的には「フォルクスワーゲン問題関連」がもたらしていると、考えられます。
複数のテーマが同時進行していること、価格はそれらがもたらす圧力が相殺されて形成されていること、同じテーマでも正反対の圧力を生むことがあること、などに留意する必要があります。
フォルクスワーゲン問題発覚を機に、ディーゼル車の生産台数減少→プラチナの主要需要である自動車排ガス浄化装置向け需要減少、という連想が働き、「プラチナはもうダメだ!」と多くの市場関係者から強く否定され、諦めムードが漂いはじめた2015年から、2025年で10年目を迎えます。すでに足元、自動車排ガス浄化装置向け需要がほぼ2015年の水準に回復している(WPICのデータより)ため、もう、呪縛におびえる必要はないでしょう。
2025年のプラチナ相場について、短中期的には「主要国の景気楽観論」や「金(ゴールド)相場の動向」がもたらす上下の圧力を受けながら、それらのバランスに応じて細かく上下する展開が予想されます。
中長期的には「フォルクスワーゲン問題」の呪縛から解放されつつあることを受け、底値を切り上げる可能性があります。超長期的なテーマである水素関連の新需要増加や民主度低下をきっかけとした主要鉱山生産国からの供給減少が目立てば、なおのこと、底値切り上げが目立つ可能性があります。
これらをもとに、2025年のプラチナ相場は1000ドルをはさんだプラスマイナス250ドル、下値のめどが750ドル、上値のめどが1250ドルという、近年のレンジを踏襲すると筆者は考えています。プラチナの価格推移に、金(ゴールド)のような華やかさはないかもしれません。このため、注目する市場関係者は多くないかもしれません。
ですが、相場格言「人の行く裏に道あり花の山」で示唆されているとおり、まだ注目が集まっていないからこそプラチナは「裏の道」になり得ます。つまりそれは、花の山(利益)に近づく道になり得るということです。長期視点の上昇のきっかけになることを期待し、2025年のプラチナ相場に注目していきたいと思います。
金(ゴールド)に比べて相当な割安感があることは、プラチナを投資対象に選ぶ際の大きな(大きな)ポイントです。(あの時、プラチナを否定した関係者らが作ってくれた「安値」を、投資機会として活用する場面がきたと、筆者は感じています)
図:近年のプラチナ市場を取り巻く環境
出所:筆者作成