[Vol.1955] ガソリン小売価格の動向に新展開

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反落。米主要株価指数の反落などで。62.14ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。3,405.31ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年09月限は14,795元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。25年06月限は489.2元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2426.11ドル(前日比74.71ドル拡大)、円建てで11,065円(前日比24円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(4月21日 18時37分時点 6番限)
15,425円/g
白金 4,360円/g
ゴム 294.4円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,097円/mmBtu(25年7月限 3月21日17時47分時点)

●NY原油先物 日足  単位:ドル/バレル
NY原油先物 日足  単位:ドル/バレル
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「ガソリン小売価格の動向に新展開」
前回は、「注目材料と戦略の方向性を合わせること」として、グローバルな金(ゴールド)市場に関わる材料(一例)と売買戦略を確認しました。

今回は、「ガソリン小売価格の動向に新展開」として、レギュラーガソリン小売価格(全国平均・税込)を確認します。

以下は、レギュラーガソリンの小売価格(全国平均・税込)の推移です。2000年以降の最高値水準で推移しています。

2022年1月にはじまった「燃料油価格激変緩和対策事業」が功を奏し、レギュラーガソリンの全国平均価格が200円を超える事態を幾度となく回避してきたことが分かります。

海外の原油相場などの情勢を考慮し、2024年後半から徐々に同事業による補助金が減額され、2025年4月下旬に補助金が0円となりました。しかし、与党は1リットルあたり10円分の値下げを開始することを検討しています。

物価高対策は急務、という認識は党の垣根を超える共通認識です。ガソリンだけでなく、電気やガスの料金の補助も再開する見通しです。(7月の参議院議員選挙を見据えた措置、という思惑もある)

次回以降、日本のガソリン小売価格の内訳を確認します。どの分野がガソリン小売価格を押し上げているのか、どの分野であれば同価格を安くする期待があるのか、などを確認します。

図:レギュラーガソリン小売価格(全国平均・税込) 単位:円/リットル
図:レギュラーガソリン小売価格(全国平均・税込) 単位:円/リットル
出所:資源エネルギー庁のデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。