ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。7月18日の価格はキロあたり63.05~63.15バーツ、RSS号タイ主要港8月積価格は224.0~226.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月20日時点8,260トン(前旬比251トン減)。

 6月中旬の入出庫は入庫1,021トン、出庫1,272トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅続伸、上海ゴムは産地対比での割安感もあってか新規買いが入って中心限月は14,500元を上回って上昇する中で、OSEゴムは上海高と円安の影響が重なり前週末比で12円程上昇、中心限月は229.1円で週間高値引けとなった。株式は概ね横ばい、米中の半導体問題が一部解消も新規材料に欠け停滞気味、商品は貴金属が高値圏を維持も原油は反落、ドル円は参議院選挙後の給付金や消費減税観測もあって148円台後半まで円安ドル高が進行している。

 7月18日のRSS3号12月限(中心限月)は終値329.1円、週高値329.1円、週安値316.9円。上海天然ゴム先物9月限は終値14,775、週高値14,775、週安値14,285であった。

 現物価格は335円程、上海ゴム上昇と円安進行を受けて上げ幅が大きくなった。上海ゴム指定倉庫在庫は18。7万トン弱に減少傾向継続、現時点では需給緩和の兆しは認められていない。OSEゴムは1-6番限の順鞘拡大が継続、期近には手仕舞いとみられる売りが継続的に入る一方、買い気は期先に集まった。タイでは天候悪化の影響か成約量は減少もTSR20は順鞘傾向を維持していることから長期的な需給タイト化は見込まれていないようだ。引続き日中指定倉庫在庫は減少傾向を維持しつつ、輸入採算比割安圏で推移していることから、産地価格の下落がない限りは上値警戒が必要な時間帯が続きやすいだろう。中心限月は310.0~340.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

岡地株式会社
国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp