四つの大切なリスクマネージメント その5

その他
著者:近藤 雅世
 三つ目のルールは最も大切なルールであり、ご存知の損切(損切ルール)である。投資家が必ず損切りをしなくてはいけない理由は三つある。

 損切りをする理由の三つ目は、最も大切な理由であるが、看過されがちである。投資とは、たまに当てて大儲けするのがコツである。たまに大儲けをするためには、釣りでコマセを撒いて魚を寄せ集めるように、小さな損失で大きな収益の糸口をつかむ必要がある。損切りはそれを実現する唯一の方法である。囲碁で勝つための手段で石を効率よく捨てると言う技術があるが、それと同じである。あまりに大きな石を捨ててしまった場合は勝負に勝てない。

 平凡な投資家は利益が出ると無作為に利益を出す。『もういいだろう』と感覚にまかせて利益を確保しがちである。これが凡人の投資家が、大金持ちになれない最大の理由である。損失は小さく何度もする代わりに一度ですべての損失を補ってあまりある利益を取らねばならない。そのためには闇雲に利益を出してはならない。年に一度か二度ある上昇トレンドは、何度も下押ししながら階段状に上昇していく。利益が出始めたら、損切り価格を上に移動させる。現在の儲けから一定額下の利益が出る価格に、こまめに修正していくのだ。こうすれば、トイレに行っている間に価格が急落しても、一定の利益は確保できる。出ていた利益が損失に変わったというミゼラブルな局面は避けられる。以上はギャンの理論であるが、もう少し詳しく解説する。
 
※損切りをする理由の一つ目
※損切りをする理由の二つ目

このコラムの著者

近藤 雅世(コンドウ マサヨ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。商品ファンドを日本で初めて作った一人。2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンスを設立。代表取締役社長就任。 URL:http://commi.cc/ eメール:kondo@commi.cc