原油反落。主要株価指数の反落などで。40.16ドル/バレル近辺で推移。 金反落。ドルインデックスの反発などで。1,787.65ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年09月限は10,485元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反発。20年08月限は297.8元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで961.35ドル(前日比2.95ドル拡大)、円建てで3,349円(前日比変わらず)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(7月3日 19時59分頃 先限) 金 6,144円/g 白金 2,795円/g 原油 28,520円/kl ゴム 155.6円/kg とうもろこし 23,380円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「減少し続けるOPEC非減産参加国の原油生産量」 今回は「減少し続けるOPEC非減産参加国の原油生産量」として、前回と同じデータを参照し、減産に参加していない3カ国の原油生産量の合計について書きます。 OPECプラスは23カ国中(7月3日時点)、13カ国がサウジなどのOPEC、10カ国がロシアなどの一部の非OPEC諸国です。 このうち、減産に参加していない国は、OPECの3カ国です。具体的には、ベネズエラ、イラン、リビアです。 ベネズエラとイランは米国の制裁対象になっていること、リビアは自国の政情不安のため、それぞれ、本来の生産活動ができていません。 この“本来の生産活動ができない”点が、これらの国が減産に参加していない(減産を免除されている)理由と考えられます。 本来の生産活動ができない、ということは、人為的に生産量を増やしたり、減らしたりすることができない、つまり、OPECプラスが意図する人為的な生産調整である“減産”を行うことができないわけです。 また、仮にこれらの国が減産に参加した場合、その減少が人為的な生産減少である“減産”を意図したものでないものの、市場は、OPECが減産をあたかも積極的に行っているように好意的に受け止めてしまう、という事情もあると思います。 とはいえ、協調減産に参加していないだけで、起きている事象は、原油生産量の減少です。これは、原油市場にとっては、プラス材料です。 新型コロナ第2波への懸念が強く、消費の回復が鈍くなる可能性があるため、足元、原油相場は40ドルを明確にこえられない状況が続いています。 一方、減産免除国の原油生産量の減少が続いていること、OPECプラスの協調減産において、5月の減産未達分を上乗せして削減される予定であること、米シェール主要地区のの原油生産量の減少がさらに進むことが想定されることなどで、原油の供給が減少し、需給バランスが引き締まる方向に向かう可能性があると、考えています。 図:減産に参加しないOPEC内3カ国の原油生産量 単位:万バレル/日量
出所:海外主要メディアのデータをもとに筆者作成