金のスクラップ発生が増え始めている

著者:近藤 雅世
 米国では金価格が上がったため以前に買ったコインや延べ棒が売りに出されており、いわゆるスクラップの供給が増加しているというGFMSによるレポート記事があったが、インドでも宝飾品店に金の持ち込みが増えているという。

 インド国内金価格は35100ルピー/10グラムになり、昨年の同時期に比べると約17.7%値上がりしているという。来週米国で利下げが行われれば、金利がますます低下して預金金利はほとんどつかなくなってしまう。

 利下げを見込んで米国株価は過去最高値に値上がりしており、世界各国の株価も米国株の上昇を受けて一斉に上昇しているが、つい先日まで米中貿易摩擦により景気は落ち込むと言われていたのに株式市場は誠に景気の良い話である。それだけに反落は恐ろしく、誰かがそっと売り逃げれば、雪崩を打って株が売られる可能性がある。

 現在金価格は高値にあり、これ以上上昇するという論理は言いにくいが、仮に株価が急落するとすれば、低い金利の預金にするよりは金にでもするかという株式市場から逃げ出した資金が金投資に回る可能性はある。だが、その前提としては、株価が急落するというものである。また以前日本では金や貴金属の買取ショップが繁盛したことがあったが、今やブームは去って閑古鳥が泣いている。金価格が上昇すれば、再び日本でも過去に購入した金やプラチナがショップに持ち込まれることだろう。
 

 

このコラムの著者

近藤 雅世(コンドウ マサヨ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。商品ファンドを日本で初めて作った一人。2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンスを設立。代表取締役社長就任。 URL:http://commi.cc/ eメール:kondo@commi.cc