[Vol.1551] 太陽光発電と銀(シルバー)の関係

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反発。米主要株価指数の反発などで。79.03ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,947.95ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。24年01月限は13,210元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年10月限は623.1元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1014.15ドル(前日比4.25ドル拡大)、円建てで4,659円(前日比6円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(8月24日 18時12分時点 6番限)
8,959円/g
白金 4,300円/g
ゴム 206.7円/kg
とうもろこし 39,670円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)

●NY銀先物(期近) 月足  単位:ドル/トロイオンス
NY銀先物(期近) 月足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「太陽光発電と銀(シルバー)の関係」
前回は、「太陽電池と中国の関係」として、太陽電池のセルとモジュールの生産シェアについて、書きました。

今回は、「太陽光発電と銀(シルバー)の関係」として、銀の太陽光発電向け需要について、書きます。

前回、中国で太陽光由来の発電量が大きく増加していると書きました。そして、同国のシリコン、そしてそれを用いた太陽光発電装置のセルやモジュールの生産量が多いことが、発電量増加を支えていると書きました。

太陽光発電のセルの電極部分に金属が用いられています。この金属に銀(シルバー)が用いられるケースがあります。以下の通りセルに用いられる銀(シルバー)の量は、年々、増加しています。

2023年には、同需要は銀需要全体の14%程度に達する見通しです。2010年ごろから目立ち始めた写真フィルム向け需要の急減(デジカメやスマートフォンの台頭が主因)を、補って余りあるまで成長しています。

図:銀の太陽光発電向け需要 単位:100万オンス
図:銀の太陽光発電向け需要 単位:100万オンス

出所:Silver Instituteのデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。