原油(WTI先物)反発。主要株価指数の反発などで。55.41ドル/バレル近辺で推移。 金反発。ドルインデックスの反落などで。1,500.95ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年01月限は12,015元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反落。19年12月限は449.3元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで569.35ドル(前日比3.25ドル拡大)、円建てで1,973円(前日比5円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(10月31日 16時45分頃 先限) 金 5,223円/g 白金 3,250円/g 原油 37,860円/kl(5番限) ゴム 174.3円/kg とうもろこし(16時30分の夜間取引開始以降、まだ出来ておらず) ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル) 出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「ブラジルのOPEC加盟について」 前回は「シェールの開発過程を確認する」として、米シェール主要地区における開発過程の全体像について書きました。 今回はOPECに目を向け、「ブラジルのOPEC加盟について」として、昨日経済紙で報じられたブラジルがOPECへの加盟を検討していることについて書きます。 OPECのデータによれば、ブラジルの原油生産量は2018年時点で日量258万7000バレルです。 同国の原油生産量は、沖合の大規模な海底油田の開発が進んでいることで、著しく増加しています。 1982年の同国の原油生産量は日量26万バレルでしたが、その後ほぼ一定のペースで増加し続け、2015年にはメキシコを追い抜き、中南米諸国の生産のおよそ32%(2018年時点)を占める同地域No1の産油国になりました。 そのブラジルが、OPEC、つまり“石油輸出国機構”に加盟する話が浮上したのは、ブラジルが大きな“原油輸出国”になったためだと考えられます。 思い起こせば、2016年11月の総会でインドネシアがOPECを脱退しました。 もともと原油生産量が長期減少傾向にあった同国において、経済発展を遂げている中にあり、産油国であるものの、原油“輸入量”が増加し、脱退の数年前からネット(輸出-輸入)輸出国からネット輸入国に転じていたことが、脱退の主な理由と考えられます。 ブラジルは近年の原油生産量の増加で、以下のとおり、現在協調減産に参加している中南米の国々と何らそん色がない規模のネット輸出に成長しています。 輸出量の面で、ブラジルは数年前からすでに、OPECに加盟する条件はクリアしていたといえます。 減産強化などOPECプラスの今後の方針にも大きな影響を与える可能性があるブラジルのOPEC加盟について、引き続き、注視したいと思います。 図:ブラジルと協調減産に参加する産油国の原油のネット輸出量(輸出-輸入) 単位:千バレル/日量 出所:OPECのデータをもとに筆者作成