目立つ、インド、ロシア、ブラジルの感染者増加

その他
著者:吉田 哲
原油反発。主要株価指数の反発などで。34.17ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドルインデックスの反発などで。1,736.15ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年09月限は10,435元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。20年07月限は278.2元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで839ドル(前日比21.4ドル拡大)、円建てで3,142円(前日比7円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(5月21日 20時12分頃 先限)
 6,017円/g 白金 2,875円/g 原油 26,160円/kl
ゴム 155.8円/kg とうもろこし 22,430円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
東京原油 1時間足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「目立つ、インド、ロシア、ブラジルの感染者増加」

今回は「インド、ロシア、ブラジルの感染者増加中」として、中国を除く、新興国の大国である3つの国の、新型コロナウイルスの感染者数について書きます。

以下のグラフのとおり、目下、インド、ロシア、ブラジルでは、新型コロナウイルスの感染者が増加中で、これらの国の石油の消費が回復するか、まだ不透明と言えます。

これらの3つの国では、最近1週間(5月12日から19日)で、感染者が1.3倍弱から1.5倍強、増加しています。インドが1.42倍、ロシアが1.29倍、ブラジルが1.52倍です。

3月上旬から感染拡大がはじまった英国は、同じ期間、1.09倍、米国は1.11倍であることからも、中国を除く、新興国大国の3カ国で、いかに感染拡大が目立っているかがわかります。

5月19日時点の感染者数の1位は米国ですが、2位がロシア、3位がブラジルです。この2カ国は、欧州で感染が拡大した英国やイタリア、ドイツなどよりも、多くなっています。

日本を含め、先進国でロックダウンや緊急事態宣言の解除が進んだとしても、貿易相手として重要な、この3つの国で感染拡大が収まっていなければ、先進国の回復にも影響が出る可能性があります。

石油の需給バランスの見通しは、以前の「4月の世界の石油需給バランス、予想を超える供給過剰」で述べたとおり、年末に向けて引き締まっていくとされています。

しかし、実際にその通りに、今後、消費が回復していくかどうかは、インド、ロシア、ブラジルでの感染拡大が収まるかどうかが、大きなカギを握っていると、筆者は考えています。(もちろん、ロックダウンや緊急事態宣言の解除が進む先進国で、目立った第2波が発生しないことも重要なカギです)

見通し通りにいけば、原油相場は、期待や思惑だけではない、実態をともなった、安定した長期的な上昇トレンドに入る可能性があると、考えています。

図:新型コロナウイルスの感染者数(インド、ロシア、ブラジル、英国)
単位:人
新型コロナウイルスの感染者数(インド、ロシア、ブラジル、英国)

出所:Bing-COVID-19のデータをもとに筆者作成

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 1977年生まれ。大学卒業後、コモディティ業界に入る。2007年からコモディティアナリストとして商品の個別銘柄分析や情報配信を担当。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。楽天証券ウェブサイトにレポート「週刊コモディティマーケット」を掲載(毎週金曜更新)。各種メディアでも独自の視点を織り交ぜながら関連情報を幅広く配信している。