米国の製油所への原油の投入量は“二番底”を打った!?

著者:吉田 哲
原油反落。主要株価指数の反落などで。36.24ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドルインデックスの反発などで。1,725.05ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年09月限は10,430元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。20年07月限は290.6元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで859.05ドル(前日比6.25ドル縮小)、円建てで3,111円(前日比1円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(6月3日 20時9分頃 先限)
 6,002円/g 白金 2,891円/g 原油 27,250円/kl
ゴム 156.8円/kg とうもろこし 22,650円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
東京原油 1時間足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「米国の製油所への原油の投入量は“二番底”を打った!?」

前回は「減産初月、OPEC側は減産順守できず②」として、以前に述べたOPECの2020年5月の原油生産量と、減産の順守状況を、別の海外メディアのデータで確認をしました。

今回は「米国の製油所への原油の投入量は“二番底”を打った!?」として、先週、EIA(米エネルギー省)が週間石油統計で公表した、米国の製油所への原油の投入量に、注目します。

“二番底”とは“真の安値”の意味で使われる相場格言です。

下落した株価が最初の安値を付け、その後反発する、しかし再び下落し、最初の安値近辺まで下げる。そしてその後、本格的な反発局面に入る。

このような株価推移において、二番目につけた安値が、結果として真の安値となり、その真の安値が二番目につけた安値であることから、“二番底”と言われるようになった、と言われています。

株価の推移ではないものの、グラフの形の上では“二番底”つまり、現状が“真の安値”で、今後、上向くことが暗示されている数値があります。

米国の製油所への原油の投入量です。

景気後退による石油製品の消費減少や輸出量の減少、移動制限によるガソリン消費の減退など、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、製油所に投入する原油の量が急減していました。

この急減した、米国の製油所への原油の投入量が“二番底”を打った、ように、見えます。

ドライブシーズンが到来したことや、ロックダウンの解除が進んでいることで、米国国内でガソリンを中心とした石油製品の消費が回復する期待が高まっています。

このような、期待の高まりと、“二番底”のような形状が、同時に起きているため、本格的に、米国内の製油所への原油の投入量が増加するような、印象を受けます。

毎週水曜日に、週間石油統計は公表されます。今週も、注意深く、同データを確認したいと思います。

図:米国の製油所への原油の投入量 単位:千バレル/日量
米国の製油所への原油の投入量

出所:EIA(米エネルギー省)のデータをもとに筆者作成

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。大学卒業後、コモディティ業界に入る。
2007年からコモディティアナリストとして商品の個別銘柄分析や情報配信を担当。
2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。楽天証券ウェブサイトにレポート「週刊コモディティマーケット」を掲載(毎週金曜更新)。
各種メディアでも独自の視点を織り交ぜながら関連情報を幅広く配信している。