米金利上昇に伴う下落した金相場見通し

著者:菊川 弘之
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レンツィ元首相率いるイタリアビバが連立与党から離脱したことを受けて、コンテ首相の信任投票が行われている。昨日行われた下院は賛成321、反対259と賛成多数で信任された。ただし、本日行われる上院(元老院)での信任投票はぎりぎりの攻防となりそう。上院の定数は321であるが、イタリアビバが離脱したことで連立与党(五つ星運動とイタリア民主党)は148議席と、過半数である161議席に届いていない。
 21日のECB理事会では、12月理事会でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)は5000億ユーロ拡大、1兆8500億ユーロに強化され、資産の購入期限も2021年6月末から2022年3月末まで延長された事もあり、今回は金融政策の変更は見送られる可能性。ラガルド総裁が記者会見で、ユーロ高を牽制するか否かが焦点。20日の米大統領就任式での波乱も要警戒。

 パウエルFRB議長は14日(日本時間15日午前2時半)のオンラインセミナーで、資産購入の縮小(出口戦略)については、「今は議論する時期ではない」と述べ、「資産購入の縮小ペースについては、十分に前もって周知する」などと表明。インフレ上昇でも低金利政策をしばらく継続することを確認した。  


 

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

NSトレーディング株式会社 代表取締役社長 / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。

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