原油反落。米主要株価指数の反落などで。60.62ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,720.55ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。21年05月限は15,445元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。21年04月限は387.1元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで531.15ドル(前日比0.55ドル縮小)、円建てで1,871円(前日比16円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(3月2日 18時54分頃 先限)
金 5,917円/g 白金 4,046円/g
ゴム 260.8円/kg とうもろこし 28,930円/t
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
![](https://s3.fu.minkabu.jp/pictures/559/original_1_210302_rakutensec_yoshida.png)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「純金積立、6つのテーマの現在を俯瞰せよ」
前回は、「“現在凝視”こそ、正しい純金積立の作法」として、筆者が考える、純金積立を実施する上での、留意事項を書きました。
今回は、「純金積立、6つのテーマの現在を俯瞰せよ」として、純金積立を行うための、長期的な価格動向に影響を及ぼす材料に注目します。
以下の長期底流に挙げた、(4)中国インドの宝飾需要、(5)中央銀行、(6)鉱山会社が、それにあたります。
(4)は、ほぼいつの時代も存在するテーマです。この1世紀で何度もインフレを(中にはハイパーがつくインフレもあり)経験した中国では、自国の通貨よりも金(ゴールド)を選好する人が少なくないといいます。また、数千年の歴史の中で、宝飾品として重用されてきたこともあり、根強い金への信仰めいたものがあります。
インドも同様で、婚礼の際、父親が娘に何かあった時のお守りとして、金の宝飾品を渡す文化があります。中国もインドも、民族的、文化的な背景に裏打ちされ、歴史的に、個人起因の実需が一定量存在します。
これらの需要の増減のきっかけは、景気の良し悪しよりも、価格の動向と考えられます。個人が主体であることから、価格が安い時に買われやすい、傾向があります。
(5)は、このおよそ10年間、全体的に“買い手”という認識が定着しつつあるテーマです。中央銀行によっては、急場の用立てのため、あるいは自国の通貨の価値が不安定であるため、金を売却して当座の資金を調達する場合があります。このため、すべての中央銀行たちが金の保有高を積み上げているわけではありません。
とはいえ、このおよそ10年間、各国の中央銀行による売却と購入の合計は、全体的には購入の方が多い状態が続いています(年ベース)。
雇用や金利情勢の安定化は、銀行の銀行と呼ばれる中央銀行の重要な役割の一つです。世界は全体的に見れば、まだまだ、新型コロナの感染拡大で負ったダメージが癒えたとは言えません。収束までに、今後も膨大な時間とコストが掛かると言われているため、(特に新興国の)中央銀行たちの金の保有高の積み上げは、今後も長期的に続く可能性があります。
(6)については、価格動向次第で状況が異なりますが、事象の時間軸としては長期に当てはまります。生産コストが変わらないと仮定すれば、金(ゴールド)相場が安くなれば、生産量が減少し(生産意欲の減退)、相場が高くなれば増加する(生産意欲の増大)とみられます。
このように考えれば、長期のテーマとしたもののうち、(4)と(6)は、金価格が下落した場合の長期的な価格の下支え要因になり得、(5)は価格というよりも当該国を取り巻く環境の悪化度合いに合わせて購入量が増減する、と言えそうです。
図:金市場を取り巻く6つのテーマ(○は上昇要因、△は下落要因)
![](https://s3.fu.minkabu.jp/pictures/560/original_2_210302_rakutensec_yoshida.png)
出所:筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,720.55ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。21年05月限は15,445元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。21年04月限は387.1元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで531.15ドル(前日比0.55ドル縮小)、円建てで1,871円(前日比16円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(3月2日 18時54分頃 先限)
金 5,917円/g 白金 4,046円/g
ゴム 260.8円/kg とうもろこし 28,930円/t
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
![](https://s3.fu.minkabu.jp/pictures/559/original_1_210302_rakutensec_yoshida.png)
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「純金積立、6つのテーマの現在を俯瞰せよ」
前回は、「“現在凝視”こそ、正しい純金積立の作法」として、筆者が考える、純金積立を実施する上での、留意事項を書きました。
今回は、「純金積立、6つのテーマの現在を俯瞰せよ」として、純金積立を行うための、長期的な価格動向に影響を及ぼす材料に注目します。
以下の長期底流に挙げた、(4)中国インドの宝飾需要、(5)中央銀行、(6)鉱山会社が、それにあたります。
(4)は、ほぼいつの時代も存在するテーマです。この1世紀で何度もインフレを(中にはハイパーがつくインフレもあり)経験した中国では、自国の通貨よりも金(ゴールド)を選好する人が少なくないといいます。また、数千年の歴史の中で、宝飾品として重用されてきたこともあり、根強い金への信仰めいたものがあります。
インドも同様で、婚礼の際、父親が娘に何かあった時のお守りとして、金の宝飾品を渡す文化があります。中国もインドも、民族的、文化的な背景に裏打ちされ、歴史的に、個人起因の実需が一定量存在します。
これらの需要の増減のきっかけは、景気の良し悪しよりも、価格の動向と考えられます。個人が主体であることから、価格が安い時に買われやすい、傾向があります。
(5)は、このおよそ10年間、全体的に“買い手”という認識が定着しつつあるテーマです。中央銀行によっては、急場の用立てのため、あるいは自国の通貨の価値が不安定であるため、金を売却して当座の資金を調達する場合があります。このため、すべての中央銀行たちが金の保有高を積み上げているわけではありません。
とはいえ、このおよそ10年間、各国の中央銀行による売却と購入の合計は、全体的には購入の方が多い状態が続いています(年ベース)。
雇用や金利情勢の安定化は、銀行の銀行と呼ばれる中央銀行の重要な役割の一つです。世界は全体的に見れば、まだまだ、新型コロナの感染拡大で負ったダメージが癒えたとは言えません。収束までに、今後も膨大な時間とコストが掛かると言われているため、(特に新興国の)中央銀行たちの金の保有高の積み上げは、今後も長期的に続く可能性があります。
(6)については、価格動向次第で状況が異なりますが、事象の時間軸としては長期に当てはまります。生産コストが変わらないと仮定すれば、金(ゴールド)相場が安くなれば、生産量が減少し(生産意欲の減退)、相場が高くなれば増加する(生産意欲の増大)とみられます。
このように考えれば、長期のテーマとしたもののうち、(4)と(6)は、金価格が下落した場合の長期的な価格の下支え要因になり得、(5)は価格というよりも当該国を取り巻く環境の悪化度合いに合わせて購入量が増減する、と言えそうです。
図:金市場を取り巻く6つのテーマ(○は上昇要因、△は下落要因)
![](https://s3.fu.minkabu.jp/pictures/560/original_2_210302_rakutensec_yoshida.png)
出所:筆者作成