原油反落。米主要株価指数の反落などで。65.81ドル/バレル近辺で推移。
金反落。ドル指数の反発などで。1,703.10ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年05月限は15,265元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年05月限は423.4元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで527.15ドル(前日比6.85ドル拡大)、円建てで1,869円(前日比52円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(3月12日 18時16分頃 先限)
金 5,980円/g 白金 4,111円/g
ゴム 272.9円/kg とうもろこし 29,860円/t
●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[4]」
前回は、「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[3]」として、「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[1]」で述べた3つの値動きのパターンごとの、累積保有数量の推移について述べました。
今回は、「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[4]」として、3つの値動きのパターンごとの月ごとの保有数量の推移、そして保有数量の他、積立投資に重要な“取引を終える時の最終的な価格”について考えます。
以下の図は、3パターンの月ごとの保有数量の推移です。
[1]“高値維持”は、価格は高値を維持したものの、月ごとの保有数量は低迷した。
[2]“ジグザグ”は、価格のジグザグ(山と谷)と正反対(谷と山)の形状になった。
[3]“低位から反発”は、価格の低迷時に、保有数量が目立って増加した。
価格と月ごとの保有数量の関係から、積立取引を効率化させるための大きな要素の一つが“価格が下がること”であることがわかります。ある意味、積立取引においては、価格が下がることが、投資家を有利にしている、と言えます。
以前の「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[2]」で述べたとおり、[3]“低位安定”の後半5年間の評価額が急激に向上したのは、前半5年間の価格下落時に効率よく累積保有数量が増加していたためです。
また、“数量”以外に挙げられる、積立取引の大きな留意点は、“取引を終える時の最終的な価格”です。
積立投資を開始し、価格が下落した場合、最終的に取引を終える時の価格は、一定程度、回復している必要があります([3]“低位から反発”の例)。
また、積立投資を開始し、価格が上昇続けた場合、最終的に取引を終える時の価格は、さらに価格水準を切り上げていなければなりません([1]“高値維持”の例)。
純金積立を含め、積立取引は“価格下落は有利だが、最終的な取引価格は一定水準が必要”と言えます。
一方的な価格上昇は、累積保有数量が伸びにくいこと、最終的な取引価格がさらに高水準でなければならないことを考えれば、強くは望まれないでしょう。
以前の「アドラー心理学と金市場分析の接点」では、アドラー心理学の考え方を用い、過去の常識を遠ざけ、できるだけ“今”にフォーカスし、6つのテーマを俯瞰することが重要だと述べました。
また、長期的な取引を前提とした純金積立では、6つのうち、長期的なテーマである“中国・インドの宝飾需要”、“中央銀行”、“鉱山会社”の3つに注目し、大局観を把握することが重要だと述べました。
超長期的に見て、長期的な3つのテーマが作用して、金相場には一定の上限と一定の下限があると筆者は考えています。
その意味では、純金積立にあたり、際限なく上値を追い続けるケース([1]“高値維持”のようなケース)や、急落して価格が戻らない([3]“低位から反発”の、反発が起きないケース)ケースが起きる可能性は、超長期的に見て、低いのではないかと、考えています。
上がる(騰がる)ことが正義とみなされやすい株式ではない、複数のテーマ起因の一定の上限と下限が存在し得る金(ゴールド)は、累積保有数量を効率的に増加させる価格下落も、最終取引価格を有利にする価格上昇も、両方発生し得る、積立取引に向いている投資対象だと、筆者は考えています。
図:3パターンの月ごとの保有数量の推移 単位:グラム
出所:筆者作成
金反落。ドル指数の反発などで。1,703.10ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反発。21年05月限は15,265元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。21年05月限は423.4元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで527.15ドル(前日比6.85ドル拡大)、円建てで1,869円(前日比52円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(3月12日 18時16分頃 先限)
金 5,980円/g 白金 4,111円/g
ゴム 272.9円/kg とうもろこし 29,860円/t
●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[4]」
前回は、「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[3]」として、「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[1]」で述べた3つの値動きのパターンごとの、累積保有数量の推移について述べました。
今回は、「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[4]」として、3つの値動きのパターンごとの月ごとの保有数量の推移、そして保有数量の他、積立投資に重要な“取引を終える時の最終的な価格”について考えます。
以下の図は、3パターンの月ごとの保有数量の推移です。
[1]“高値維持”は、価格は高値を維持したものの、月ごとの保有数量は低迷した。
[2]“ジグザグ”は、価格のジグザグ(山と谷)と正反対(谷と山)の形状になった。
[3]“低位から反発”は、価格の低迷時に、保有数量が目立って増加した。
価格と月ごとの保有数量の関係から、積立取引を効率化させるための大きな要素の一つが“価格が下がること”であることがわかります。ある意味、積立取引においては、価格が下がることが、投資家を有利にしている、と言えます。
以前の「純金積立ではどの値動きのパターンが有利か[2]」で述べたとおり、[3]“低位安定”の後半5年間の評価額が急激に向上したのは、前半5年間の価格下落時に効率よく累積保有数量が増加していたためです。
また、“数量”以外に挙げられる、積立取引の大きな留意点は、“取引を終える時の最終的な価格”です。
積立投資を開始し、価格が下落した場合、最終的に取引を終える時の価格は、一定程度、回復している必要があります([3]“低位から反発”の例)。
また、積立投資を開始し、価格が上昇続けた場合、最終的に取引を終える時の価格は、さらに価格水準を切り上げていなければなりません([1]“高値維持”の例)。
純金積立を含め、積立取引は“価格下落は有利だが、最終的な取引価格は一定水準が必要”と言えます。
一方的な価格上昇は、累積保有数量が伸びにくいこと、最終的な取引価格がさらに高水準でなければならないことを考えれば、強くは望まれないでしょう。
以前の「アドラー心理学と金市場分析の接点」では、アドラー心理学の考え方を用い、過去の常識を遠ざけ、できるだけ“今”にフォーカスし、6つのテーマを俯瞰することが重要だと述べました。
また、長期的な取引を前提とした純金積立では、6つのうち、長期的なテーマである“中国・インドの宝飾需要”、“中央銀行”、“鉱山会社”の3つに注目し、大局観を把握することが重要だと述べました。
超長期的に見て、長期的な3つのテーマが作用して、金相場には一定の上限と一定の下限があると筆者は考えています。
その意味では、純金積立にあたり、際限なく上値を追い続けるケース([1]“高値維持”のようなケース)や、急落して価格が戻らない([3]“低位から反発”の、反発が起きないケース)ケースが起きる可能性は、超長期的に見て、低いのではないかと、考えています。
上がる(騰がる)ことが正義とみなされやすい株式ではない、複数のテーマ起因の一定の上限と下限が存在し得る金(ゴールド)は、累積保有数量を効率的に増加させる価格下落も、最終取引価格を有利にする価格上昇も、両方発生し得る、積立取引に向いている投資対象だと、筆者は考えています。
図:3パターンの月ごとの保有数量の推移 単位:グラム
出所:筆者作成