[Vol.1320] 「忍耐」と「プラチナ積立」に緊密な関係あり

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。87.22ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,711.10ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。23年01月限は12,705元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。22年11月限は643.2元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで831.2ドル(前日比9.85ドル縮小)、円建てで3,903円(前日比18円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(9月14日 大引け 6番限)
7,831円/g
白金 3,928円/g
ゴム 224.2円/kg
とうもろこし 51,250円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NYプラチナ先物(期近) 月足  単位:ドル/トロイオンス
NYプラチナ先物(期近) 月足  単位:ドル/トロイオンス

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「『忍耐」と「プラチナ積立』に緊密な関係あり」

前回は、「結婚記念を特定年数で祝う文化はどう拡大した?」として、最近の結婚記念年(英国式)を、確認しました。

今回は、「『忍耐』と『プラチナ積立』に緊密な関係あり」として、積立投資のヒントを、確認します。

「希少」「忍耐」。こうしたキーワードは、結婚70周年目のプラチナ、80周年目のオーク(楢の木)の共通点でしょう。

プラチナは、例えば金(ゴールド)よりも流通量が少なく希少です。また、多数ある金属の中で比較的融点が高く、ガラスを製造する装置やパラキシレンを精製する装置などに用いられるなど、負荷が高い環境でも変質せずにさまざまな役割を果たせる、耐え忍ぶことができる性質を持っています。

オークは、欧州で古くからアンティーク家具やワインのたるなどに用いられたり、神聖な樹、忍耐・強さの象徴などと言われたりしています。「希少」「忍耐」というキーワードを併せ持つ、たぐいまれなプラチナとオークが、70年、80年という通常では到達し難い境地(英国王室の在位年数、結婚年数しかり)のシンボルになったのもうなずけます。

筆者は、「忍耐」と投資は、切っても切り離せないと、考えています。筆者が知るアナリストは、積立投資で上手に資産形成をするために欠かせない条件に、(1)とにかく続けること、(2)余計なことをしないこと、の二つを挙げています。そのとおりだと思います。

この二つを実現するために必要なことは何でしょうか。「忍耐」でしょう。この「忍耐」の精神をもってプラチナ積立を続けることは、長期投資における有効な手法であると考えます。

そして、現在のプラチナ市場には、「忍耐」の精神をもって積立投資を行う投資家を受け入れる素地があると、考えます。

図:積立投資のヒント
図:積立投資のヒント

出所:各種資料より筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。