[Vol.1797] 急反発を演じて安心感を振りまく人気銘柄

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。75.67ドル/バレル近辺で推移。

金反発。米10年債利回りの低下などで。2,560.85ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年01月限は16,440元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。24年10月限は562.7元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1586.95ドル(前日比6.75ドル拡大)、円建てで7,229円(前日比40円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(8月26日 17時52分時点 6番限)
11,720円/g
白金 4,491円/g
ゴム 357.0円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,020.0円/mmBtu(24年11月限 24年8月23日17時29分時点)

●NYプラチナ先物(期近) 月足  単位:ドル/トロイオンス
NYプラチナ先物(期近) 月足  単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「急反発を演じて安心感を振りまく人気銘柄」
前回は、「恐怖にあおられず方針とテーマを一致させる」として、NISAで投資できる金(ゴールド)関連商品分類を確認しました。

今回は、「急反発を演じて安心感を振りまく人気銘柄」として、主要株価指数と金(ゴールド)の価格推移(日足)(7月1日を100として指数化)を確認します。

足元、国内外の株価指数と金(ドル建て)価格が急反発しています。7月終盤から8月初旬にかけて各種不安をうけて急落したものの、不安解消の糸口が見つかり、急落発生から数日で急反発しはじめました。

米国の景気後退や日本の利上げなどへの不安が急落の主因でしたが、足元では米国の利下げによる景気回復期待増幅が不安解消の糸口となり、急反発が起きています。こうした動きは、「利下げトレード」などと言われています。

金(ゴールド)は、株価急落時、資金の逃避先と目されて生じたドル高が原因でやや下落したものの、米国の利下げムードが強まったことを受けたドル安観測により、反発しています。ウクライナ戦争の事態悪化も、反発に拍車をかけています。

米国の利下げムードの強まりがきっかけとなり、全体的に安心感が広がってきています。ですが、あの時発生した「恐怖」と言い換えられる大きな急落は、舞台が人気銘柄だったこともあり、いまだに脳裏から離れない人は多いと思われます。あれはまさに、人気銘柄急落に端を発した恐怖の膨張という社会現象でした。

図:主要株価指数と金(ゴールド)の価格推移(日足)(7月1日を100として指数化)
図:主要株価指数と金(ゴールド)の価格推移(日足)(7月1日を100として指数化)
出所:LBMAおよびInvesting.comのデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。