[Vol.1908] 板チョコ価格1.5倍、コーヒー価格は1.6倍

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。71.50ドル/バレル近辺で推移。

金反発。中東情勢が不安定化する懸念などで。2,919.29ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年05月限は17,520元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。25年03月限は607.0元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1894.39ドル(前日比27.59ドル拡大)、円建てで9,457円(前日比35円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(2月10日 17時05分時点 6番限)
14,198円/g
白金 4,741円/g
ゴム 369.9円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,400円/mmBtu(25年4月限 2月7日17時55分時点)

●カカオ豆先物(CFD) 月足  単位:ドル/トン
カカオ豆先物(CFD) 月足  単位:ドル/トン
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「板チョコ価格1.5倍、コーヒー価格は1.6倍」
前回は、「『終末時計』も金(ゴールド)高を示唆」として、「人類滅亡」までの残り時間(公表年のみ記載)を確認しました。

今回は、「板チョコ価格1.5倍、コーヒー価格は1.6倍」として、各種食品の小売価格(県庁所在地平均)を確認します。

チョコレート、ショートケーキ、コーヒー、オレンジジュースなど、わたしたちの生活を彩る食品の小売価格が上昇しています。以下は、総務省「小売物価統計調査」における、関連品目(県庁所在地平均)の騰落率です。2020年1月と2024年12月を比較すると、以下に示した品目の価格は、いずれも上昇したことがわかります。

価格の上昇率が最も高かった品目は、濃縮還元のオレンジジュース(1000ml)で、この期間の上昇率は84%に上りました(価格は180円から331円に上昇)。次いで、レギュラーコーヒー(粉、100g)が64%(135円から222円)、そして板チョコレート(100g)が58%(201円から318円)、となりました。また、砂糖、果汁入り飲料、オレンジ、ロールケーキ、いちごショートケーキの価格の上昇率が、20%を超えました。

さまざまなメディアで報じられているとおり、生活を彩り、ほっと一息つかせてくれるこれらの品々の小売価格の上昇について、消費者の間では「さみしい」「小さいサイズでがまんする」などの声が聞かれます。チョコレートの価格上昇を受けて、今年のバレンタインデーは「ほろ苦い」、と表現するメディアもあります。

なぜ、価格が上昇しているのでしょうか、いつまで、価格が高い状態が続くのでしょうか。今後数回にわたり、チョコレートを中心に、わたしたちの身の回りにある食品における嗜好品(ぜいたく品)の価格上昇の背景を確認し、今後の展開を考えます。

図:各種食品小売価格(県庁所在地平均)(2020年1月と2024年12月を比較)
図:各種食品小売価格(県庁所在地平均)(2020年1月と2024年12月を比較)
出所:総務省「小売物価統計調査」のデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。