原油反発。米主要株価指数の反発などで。72.43ドル/バレル近辺で推移。
金反発。地政学的リスクの高まりなどで。2,962.61ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。25年05月限は17,780元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。25年04月限は565.4元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1951.51ドル(前日比8.61ドル拡大)、円建てで9,702円(前日比33円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(2月19日 18時43分時点 6番限)
金 14,401円/g
白金 4,699円/g
ゴム 371.6円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,355円/mmBtu(25年4月限 2月13日17時22分時点)
●NY金先物 月足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「第二の矢:中央銀行の買い越し長期化」
前回は、「第一の矢:有事+株・ドルとの逆相関」として、FRBの利上げ・利下げが及ぼす金(ゴールド)相場への影響を確認しました。
今回は、「第二の矢:中央銀行の買い越し長期化」として、中央銀行全体の金(ゴールド)買い越し量(1950~2024年)を確認します。
以前の「[Vol.1912] 金(ゴールド)相場、高値更新続く」で述べたとおり、2010年ごろ以降から続く長期の上昇トレンドを支える要因の一つ「第二の矢」は、中長期的な上昇トレンドを支える上昇圧力です。十数年間におよぶ長期の上昇トレンドを支える重要な要素です。
同回の図で示したとおり、「中国インド等の宝飾需要」「中央銀行」「鉱山会社」の三つがそれにあたります。
このうち最も影響力が大きいテーマは「中央銀行」です。中央銀行は、その国の物価と雇用の最適化を実現すべく、通貨の流通量や金利水準を調節する公的な機関です。同時に、対外的に何かあった時の備えとして保有する外貨準備高の積み上げ・取り崩しも行っています。多くの中央銀行は、金(ゴールド)を外貨準備高の一部に組み込んでいます。
以下は、中央銀行全体の金(ゴールド)の買い越し量です。購入が売却よりも多い状態が買い越し、売却が購入よりも多い状態が売り越しです。近年は買い越しの規模が大きく、金(ゴールド)の全需要のおよそ二割を占めています。
金(ゴールド)相場の十数年間にわたる上昇トレンドがはじまった2010年ごろ、大きく買い越しに転じました。リーマン・ショック直後にはじまった、主要国の中央銀行による大規模な金融緩和が本格化したタイミングです。また、2020年の新型コロナウイルス感染拡大時に大規模な金融緩和が行われたタイミングでも、買い越し量が大きく増加しました。
中央銀行が金(ゴールド)をどのような意図で保有しているかについて、世界的な金(ゴールド)の調査機関である、ワールド・ゴールド・カウンシルが実施している中央銀行向けのアンケート結果からヒントを得ることができます。
中央銀行が金(ゴールド)を保有する際の意思決定に関連するトピックは何ですか?という質問では、「長期的な価値保全/インフレヘッジ」「危機時のパフォーマンス」「効果的なポートフォリオの分散化」「デフォルトリスクなし」「歴史的地位」「流動性の高い資産」などが多く選択されました。
2010年ごろ以降、主要国の中央銀行は、世界経済の不安定化に対応すべく、断続的に通貨の流通量を増加させ、金融緩和を進めました。これにより、世界全体の通貨の流通量は膨大に膨れ上がり、法定通貨の価値が薄まる懸念が生じました。
先進国、新興国を問わず、中央銀行はこうした世界規模の法定通貨の価値希薄化懸念を感じ取り、金(ゴールド)をその処方箋の一つとしたと考えられます。現在も、主要国(特に米国)の通貨の流通量は、記録的な水準で高止まりしたままです。膨張した通貨の流通量がもとの水準に戻るまでに、相当の時間を要します。
このことは、中央銀行の金(ゴールド)を保有する動機が長期視点で継続すること、「第二の矢」がもたらす金(ゴールド)相場への上昇圧力が継続することを示唆しています。
図:中央銀行全体の金(ゴールド)買い越し量(1950~2024年) 単位:トン

出所:WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)の資料をもとに筆者作成
金反発。地政学的リスクの高まりなどで。2,962.61ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。25年05月限は17,780元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反発。25年04月限は565.4元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1951.51ドル(前日比8.61ドル拡大)、円建てで9,702円(前日比33円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(2月19日 18時43分時点 6番限)
金 14,401円/g
白金 4,699円/g
ゴム 371.6円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,355円/mmBtu(25年4月限 2月13日17時22分時点)
●NY金先物 月足 単位:ドル/トロイオンス
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出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「第二の矢:中央銀行の買い越し長期化」
前回は、「第一の矢:有事+株・ドルとの逆相関」として、FRBの利上げ・利下げが及ぼす金(ゴールド)相場への影響を確認しました。
今回は、「第二の矢:中央銀行の買い越し長期化」として、中央銀行全体の金(ゴールド)買い越し量(1950~2024年)を確認します。
以前の「[Vol.1912] 金(ゴールド)相場、高値更新続く」で述べたとおり、2010年ごろ以降から続く長期の上昇トレンドを支える要因の一つ「第二の矢」は、中長期的な上昇トレンドを支える上昇圧力です。十数年間におよぶ長期の上昇トレンドを支える重要な要素です。
同回の図で示したとおり、「中国インド等の宝飾需要」「中央銀行」「鉱山会社」の三つがそれにあたります。
このうち最も影響力が大きいテーマは「中央銀行」です。中央銀行は、その国の物価と雇用の最適化を実現すべく、通貨の流通量や金利水準を調節する公的な機関です。同時に、対外的に何かあった時の備えとして保有する外貨準備高の積み上げ・取り崩しも行っています。多くの中央銀行は、金(ゴールド)を外貨準備高の一部に組み込んでいます。
以下は、中央銀行全体の金(ゴールド)の買い越し量です。購入が売却よりも多い状態が買い越し、売却が購入よりも多い状態が売り越しです。近年は買い越しの規模が大きく、金(ゴールド)の全需要のおよそ二割を占めています。
金(ゴールド)相場の十数年間にわたる上昇トレンドがはじまった2010年ごろ、大きく買い越しに転じました。リーマン・ショック直後にはじまった、主要国の中央銀行による大規模な金融緩和が本格化したタイミングです。また、2020年の新型コロナウイルス感染拡大時に大規模な金融緩和が行われたタイミングでも、買い越し量が大きく増加しました。
中央銀行が金(ゴールド)をどのような意図で保有しているかについて、世界的な金(ゴールド)の調査機関である、ワールド・ゴールド・カウンシルが実施している中央銀行向けのアンケート結果からヒントを得ることができます。
中央銀行が金(ゴールド)を保有する際の意思決定に関連するトピックは何ですか?という質問では、「長期的な価値保全/インフレヘッジ」「危機時のパフォーマンス」「効果的なポートフォリオの分散化」「デフォルトリスクなし」「歴史的地位」「流動性の高い資産」などが多く選択されました。
2010年ごろ以降、主要国の中央銀行は、世界経済の不安定化に対応すべく、断続的に通貨の流通量を増加させ、金融緩和を進めました。これにより、世界全体の通貨の流通量は膨大に膨れ上がり、法定通貨の価値が薄まる懸念が生じました。
先進国、新興国を問わず、中央銀行はこうした世界規模の法定通貨の価値希薄化懸念を感じ取り、金(ゴールド)をその処方箋の一つとしたと考えられます。現在も、主要国(特に米国)の通貨の流通量は、記録的な水準で高止まりしたままです。膨張した通貨の流通量がもとの水準に戻るまでに、相当の時間を要します。
このことは、中央銀行の金(ゴールド)を保有する動機が長期視点で継続すること、「第二の矢」がもたらす金(ゴールド)相場への上昇圧力が継続することを示唆しています。
図:中央銀行全体の金(ゴールド)買い越し量(1950~2024年) 単位:トン
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出所:WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)の資料をもとに筆者作成