プロテクション(ぷろてくしょん)

プロテクションとは、信用リスクを回避すること、すなわち信用リスクをヘッジすることをいいます。クレジットデリバティブは、プロテクションを売買する取引であるということができます。そして、プロテクションの買い手は信用リスクを回避・供給するヘッジャーとなり、プロテクションの売り手は信用リスクを進んで取るリスクの引き受け手(リスクテーカー)となります。
また、プロテクションの買い手がプロテクションの売り手に支払う信用リスクの引受料を「プレミアム」といいます。プレミアムは、たとえば半期に一度というように、一定期間ごとに支払うこともあれば、デリバティブの契約時に一括支払いにすることもあります。
クレジットデリバティブの対象となる貸出債権や社債等を「参照債務」と呼んでいます。参照債務は、単独の債務であることもあれば、複数の債務を束ねてバスケットにすることもあります。そして、参照債務が持つ信用リスクの主体を「参照組織」といいます。たとえば、貸出債権が参照債務の場合には、借り手の企業が参照組織となります。そして、参照組織が法人である場合には、参照法人となります。また、参照組織には国家(ソブリン)も含まれ、その場合の参照債務は国債となります。