値洗い(ねあらい)

取引所は、先物取引の建玉を対象にして毎日、「値洗い」という作業をします。値洗いは文字通り、建玉を直に洗い直して評価することです。具体的には、毎日の取引終了後に、原則として当日の終値により建玉の評価替えを行います。建玉は、先物取引の未決済残高ですが、この建玉の中には、当日取引されたものもあれば、前日以前に取引されたものもあります。そこで、当日取引された建玉の値洗いは、当日約定した価格と当日の終値との差を計算します。これを「引直(ひきなおし)」砂金と呼んでいます。一方、前日以前に取引された建玉は前日の終値(すなわちちっきんで値洗いされた結果の建玉の値)と当日の終値の差を計算します。これを「更新最近」と呼んでいます。
取引所は、この値洗いの結果、各市場参加者が持つポジションでどれだけ損益が出たかを通知します。それを受けて、損失が出た市場参加者は、取引所に対して負けた額を払い込み、利益が出た市場参加者は、取引所から買った額を受け取ります。このように、取引所を介して売り方と買い方との間で資金の授受が行われ、建玉の含み損益は実現損益となります。この値洗いによって、先物市場には借りを持ち越すことがないシステムがビルトインされています。この結果、市場参加者が期日到来までに含み損を累積させ、いざ期日になって支払いに支障を来たす事態が未然に防止され、先物市場の健全性(インテグリティ)の確保につながることとなります。